冒険記録日誌
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| 2003年08月03日(日) |
ア・ベ・コ・ベ狂騒曲 ミラーワールドへようこそ(清水真理子/双葉文庫) その3 |
そんなわけで最後まで読みました。クリアしました。
冒険に旅立った2人は、いきなり町のおばさんから「ミス・ミスターコンテスト」が開催されていて、優勝賞品は町の宝の鏡だと聞かされるのです。 そしてイラストの中から服とか髪型とか選んだり、ミス・ミスターコンテスト反対のPTAの皆さんを追い払ったりしはじめます。 コンテストが終わったら、今度は仲たがいした4つの町を、なぜか仲直りさせねばならなくなるのです。 とにかく読みながら私の心の声が、展開が急だよ!唐突だよ!不自然だよ!強引だよ!と叫びまくってました。 ちなみに前半では、鏡の使用ポイントを節約しようとしても、「鏡の力を全開にした。使用ポイントが0になった」とか「使用ポイントを7に戻す」とか、何度も今までの行為を無にする指示に泣かされることになります。
そして後半は、イバラの森を越えて鏡の国の城を目指します。 魔法のイバラとか人魚とかが登場して、いつの間にか舞台がファンタジ−になっています。 しかし主人公は、道中でケンカして別行動になった相棒の男の子が気になるようで、まったく気にしていません。 ここからは難易度もやや高くなっています。理由は運任せにするしかない選択肢が多いため。 それでも、鏡の力で魔物を追い払いながら進んでいき、鏡の城の王様を倒せばやっと元の世界に戻れるわけです。 わけですが・・・。
なんだかもう無茶苦茶にすごい内容でしたね。 ゲームとしても物語としても、成立していない気がします。 またこの作品には主張があるらしく、終盤で主人公が「男の子らしさ、女の子らしさなんて、どうしてこだわるんですか!自分の心は見た目じゃ決められないと思います!」と叫んでいます。しかしこの内容だと、その主張を感じ取れるパラグラフまで読者がついてきてくれたかが心配です。 普通の小説でもそうですが、作者の主義主張を盛り込むのは、筆力がついてからでもいいと思うのですけどね。
私の感想は以上です。 さあ、皆さんもこの日記に惑わされずに、本書を探して読んでみましょう(笑)。
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