冒険記録日誌
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2002年05月18日(土) |
未来神話ジャーヴァス 救世主の章−新世紀を救え!(双葉文庫) |
*ストーリー* 凶星ネメシスが地球に衝突するまで後1年。 主人公ロイは、世界に散らばる宇宙船ジャーヴァスの部品を集め、地球を救わなくてはならない。
本書はファミコンゲームが原作ですが、原作の方はとんでもないクソゲー扱いにされているらしいです。 しかしゲームブックの方はお気に入りの作品。何回もプレイしています。 この本は昔古本屋に売ってしまったので、探していました。 それが先日再入手できたので久しぶりにプレイしてみたのですが、やはり面白かった。全然あきません。 プレイレポートを書こうかとも思ったのですが、これは他の人にもプレイして欲しい作品。ネタバレになるのでやめました。 この作品が私にとって秀逸なのは、クリアしても何度もプレイさせる面白さ。 今回は、なぜ繰り返しプレイしても面白いのかその理由を考えてみました。
理由1.戦闘システム 双葉ゲームブックにはめずらしくサイコロを使った戦闘。創元推理文庫のネバーランドシリーズのシステムに近い。ゲームブックの小道具はやはりサイコロが一番でしょう。 また敵の強さのバランス調整がよくできている。 他にもロイは使用回数の制限つきでいくつか魔法を知っており、各戦闘中の好きなところで使えるので、サイコロまかせでない戦略がたてられる。
理由2.ストーリー構成 基本的に一本道ストーリーだが、細かなイベントはサイコロによるランダムチェックや選択肢によって分岐し内容が変わる為、プレイするたびに違った展開になりやすい。一例をあげると、さらわれた巫女の救出のため、ロイがドラゴンの洞窟に入るシーンでは、ドラゴンが寝ているときと、ドラゴンが人間の姿に化けて巫女と会話をしているところに遭遇するという、2つのシュチェーションがあり、そのどちらかにランダムで遭遇するのです。 また寄り道・回り道のイベントがいくつも用意されているので、読者に行動の自由を感じさせる。
理由3.お話しとして面白い 師匠のバンダルを始め、ジャーヴァスのコンピュータや、途中で知り合うバンダルの友人、巫女のサーラ、コブリンや追いはぎ一人一人にいたるまで生き生きと書き込まれた文章。読んでいるだけで楽しいです。 特にドラゴンのフロギスターは最高にかっこいい。 他にも気に入った例として、冒険中に主人公がフロギスターに乗って、アイスドラゴンに乗った女戦士と空中戦を繰り広げるシーンがある。このとき フロギスターが死ぬと墜落してゲームオーバーだけど、アイスドラゴンと女戦士が両方生き残っていた場合のみ危機一髪で命を助けてもらえるように分岐しているところ。同じゲームオーバーなのに芸が細かい。
結論。題材がどうあれ、丁寧に作られた作品は面白いのです。
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