酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2005年03月04日(金) |
『愛が理由』 矢口敦子 |
麻子、39歳独身。友人の美佐子の家の側にマンションを購入し、翻訳の仕事をしながら生きていた。美佐子は癌家系であることを気にして子供を作らなかった。ある日、突然美佐子が死んだ。自殺なのか、他殺なのか。美佐子の死を不審に思う麻子の前に少女と見間違えるような美少年・泉が現れて・・・
自分にとっては何げない一言が、受けた人間にとって致命傷となってしまう。そういうことって現実にも多いような気がします。特に病気の種が自分に遺伝しているのでないかという不安は他人には理解できない事だろうなと思いますね。うかつに触れないほうがいい話題ってあるってことでしょう。自戒をこめて。 この物語、読みやすいし、二転三転する展開が面白かったです。でももう少し人間の内面を突っ込んで表現されていたら、より面白かったのではないかしら。面白いキャラとか登場するのだけど、なんだか存在が浅いと言うか、のっぺらーとした感じで残念でした。
辛い出来事って、人間、記憶をねじ曲げてしまうことがあるものね。
『愛が理由』 2005.2.18. 矢口敦子 角川春樹事務所
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