酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2005年02月19日(土) |
『明日の記憶』 荻原浩 |
佐伯は広告代理店の営業部長50歳。最近物忘れが激しく「誰だっけ。ほら、あの人」と言うような言葉が増えた。まだまだ若者に負けないつもりの現役バリバリ気分だった佐伯を若年性アルツハイマーという病魔が襲い掛かり・・・
ものすごく哀しい物語でした。働き盛りの男を襲った若年性アルツハイマー。佐伯の孤独な闘いに胸が痛い思いをしました・・・。 アルツハイマーと痴呆は違い、通常の痴呆は脳の血管異常が考えられ、アルツハイマーは脳内神経細胞をそのまま冒されてしまうそうです。現在の医療では修復不可能のため治癒は望めない・・・。生きることすら忘れてしまう死に至る病。自分の愛する人がそんな病に蝕まれたら、いったいどうすればいいのでしょう。 生まれて生きて死に至る。ごく普通に全う出来る人もいれば、理不尽な苦しみにあがいて無念の死を迎える人もいる。生まれつきと言えばそれまでかもしれないけれど、あまりにも理不尽です。自分の愛した人が若くして病に連れて行かれたことを思いおこし、泣きに泣けました。
『明日の記憶』 2004.10.25. 荻原浩 光文社
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