酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2004年12月02日(木) |
『そこへ届くのは僕たちの声』 小路幸也 |
新聞記者の辻谷は、友人の真山が書いた生活記録を読み泣いた。不慮の事故で植物状態になってしまった妻が奇跡的に回復し、家に帰ってきたことを記したものだった。そして辻谷と真山は不思議な誘拐事件を追いかけ、そのうちに<ハヤブサ>と言う存在を知る事になる。<ハヤブサ>は植物人間を覚醒させる能力を持っていると言うのだが・・・
号泣する準備は出来ていませんでした。あるページから涙がはらはらこぼれてこぼれて読み終わるまでたくさん泣きました。この物語はたぶん私にとって2004年の心のBEST1に違いなくて、人生の宝物になった気がします。 『空を見上げる古い歌を口ずさむ』と巡り合い、小路幸也さんの描かれる優しくせつなく懐かしい物語に魅了されました。この出会いを感謝したい。<ハヤブサ>たちのことを私は心のビタミン剤にして生きていける気がしました。 この奇蹟の物語を読んで欲しい。この物語を好きな貴方を私はきっととても好きになれると思うから。きっと何度も何度も読み返すわ。
真山もオレも<事実>ってやつを追う職業の人間だ。その経験上、ある種の偶然ってのは決して偶然ではなく必然のように繋がっていくことが多い。まるで運命としか言いようのない形で。
『そこへ届くのは僕たちの声』 2004.11.25. 小路幸也 新潮社
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