酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2004年11月25日(木) 『誘拐症候群』 貫井徳郎

 環敬吾率いる特殊工作チーム。訳ありのメンバー3人のひとり托鉢僧の武藤隆が知り合いの誘拐事件に巻き込まれた。環からの呼び出しに答えられない武藤だが、特殊チームのミッションが武藤の関わっている誘拐事件にかかわっていき・・・

 前回の『失踪症候群』では私立探偵・原田柾一郎の‘家庭’と事件がかかわっていました。今回は、武藤が個人としてかかわった事件とミッションがかかわります。不器用でまっすぐな武藤の慟哭が胸に痛くて、とても好きなエンディングです。まさに貫井さんの大好きな‘必殺!’を彷彿させます。私も‘必殺’大好きなので、理不尽さや悔しさに歯軋りぎりりって感じがたまらなぁーい。
 今回、ミッションの方で追いかけるのはWEBで自分の子供を公開している親を相手にした‘小口’誘拐。要求する金銭の額が小口で子供は無事に戻されるという現代的な恐ろしいもの。確かにWEB上で自分も自分の情報を垂れ流しているものなぁと自戒します・・・。
 武藤が関わる誘拐は、極悪非道。この世のものとは思われぬ〜。武藤が可哀想で。このエンディングは涙しましたね、今回も。

 貧乏は罪に問われませんが、思慮に欠けるのははっきりと罪です。

『誘拐症候群』 2001.5.20. 貫井徳郎 双葉文庫



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