酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2004年11月08日(月) 『ゆめつげ』 畠中恵

 貧乏な清鏡神社(せいきょう)の神官兄弟は対照的。のんびりした兄の川辺弓月(ゆづき)としっかりものの弟の信行。しかし弓月は『夢告』(むこく)ができる。弓月たちは《ゆめつげ》と呼んでいる。夢で神が語りかけたことを他者に伝えるのだ。その弓月に夢告依頼に白加巳神社(金持ち)の権宮司・佐伯彰彦がやってきた。蔵前の札差の青戸屋の息子が安政の大地震で行方不明になった。息子ではないかと思われる3人の子供のうち誰が本物かを占って欲しいと。屋根の修繕費のために渋々承諾した弓月だったが・・・

 NHKの大河ドラマで只今‘幕末の動乱’ものをやっています。この物語の舞台はまさにその幕末の頃のこと。タイムリーです(狙ったのかもしれない)v
 兄と弟の互いを思いやりあう愛情がストレートに伝わってきます。特に夢告をする兄を案じる弟の思いは口の悪さとは裏腹にものすごく温かい。いい兄弟なのです。
 この夢告は、超能力の部類だよなぁと思いつつ読みました。夢でいろんなことがわかってしまうってキツイ。やはり超能力者の悲哀がひしひしと心に痛かった。やさ男の弓月を必死で応援いたしました・・・。

 深刻な話を占い、都合の悪い結果が出ると、大抵の人が受け入れようとはしない。

『ゆめつげ』 2004.9.30. 畠中恵 角川書店



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