酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2004年10月24日(日) 『パンドラの火花』 黒武洋

 死刑囚が過去に戻り、犯罪を未然に防ぐプロジェクト。番号で呼ばれる謎の政府のエリートともに。犯罪者は過ちを悔いて、過去の自分を説得できるのか?

 いや、ものすごく簡単な説明になってしまいますが、だって書くの難しいんだもん。書きすぎるとネタばればれになっちゃうし。<時間もの>はどう描かれようとも突っ込みどころ満載なのだとは感じます。過去に戻ったときに、自分と出会っていいのか、どうか。そこが一番の問題ですよね。でもこの物語では過去の自分を説得すると言う使命を抱えている。はじめっからパラドックスは考えていない設定。
 死刑囚と番号エリートは3組登場します。3パターンの過去の犯罪が描かれていて、「その後はどうなったの〜(涙)」と言うもどかしい蛇の生殺し状態も楽しめます(笑)。
 結局、時間の前で人間は平等なんですよね。何度も書いてきていることですが。取り戻せない。やり直せない。だから目の前の時間を慈しむように生きようと前向きに考えたりしますです。あい。

 人生は、つまりは本人の心掛け一つで実はどうにでもなるものであって、そしてその全部が、本人へと直接跳ね返ってくる。

『パンドラの火花』 2004.9.30. 黒武洋 新潮社



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