酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2004年10月21日(木) 『誰もわたしを倒せない』 伯方雪日

 後楽園ゆうえんちの掃除夫が園外のゴミ捨て場で刺殺死体を発見。富坂署の刑事課の三瓶は、現場に既に来ている若い城島に頬をゆるめる。格闘技マニアの城島は、三瓶に後楽園ホールを「聖地」であると力説。プロレスと格闘技ファンにとっての聖地という意味らしい。城島は、刺殺死体の体つきからマスクマンのカタナではないかと気づく。カタナは、ルチャ・リブレ(プロレス)からヴァーリ・トゥードまで幅広くこなす天才だった。そしてカタナの素顔は誰ひとりと知らないのだった・・・

 これは格闘技ファンではない私にとって非常に面白い物語でした。謎のマスクマン・カタナの正体や、城島と因縁ができるカリスマのある男・犬飼のプロレス探偵ぶり。物語は過去と現在を行き来し、謎が謎を呼び、意外な展開に。話の運び方や格闘技の裏側まで楽しみどころ満載でした。格闘技を愛する城島の存在が優しさと救いを与えてくれる。城島と犬飼の間に流れる友情らしき絆も素敵。悲しいまでに強さを求めた人間達の心の叫びが伝わってきました。かなりオススメv

 真剣勝負(ガチンコ)、八百長(フェイク)、彼がそんな言葉を知るのはまだ先だった。

『誰もわたしを倒せない』 2004.5.10. 伯方雪日 東京創元社



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