酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2004年10月03日(日) 『蛍坂』 北森鴻

 東急田園都市線の三軒茶屋駅から路地を縫うように歩くこと五分あまり。そこにその店がある。美味しいフードと美味しいお酒を出しながら、訪れた者の心に燻るわだかまりを綺麗に溶かしてくれる・・・《香菜里屋》が。

 今回もマスター工藤の作る酒の肴に涎が出そうでした。そして図らずも涙までもが、だだだだーっとものすごい勢いで出てしまいました。それはタイトルにもなっている「蛍坂」でした。テーマは自分勝手に‘消えない昔の恋心’だと思ってしまいました。あぐあぐと泣けてしまった。ロックスタイルで呑むビールとともに私の心に残る消えない恋心も綺麗に昇華したいわ・・・。

「ええ。でも十六年の年月は、どれほどつらい思い出をもセピア色に変えてくれるだろう。なによりも、奈津実さんがすでにこの世にいないのだから、と」

『蛍坂』 2004.9.21. 北森鴻 講談社 



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