酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2004年07月24日(土) 『空中ブランコ』 奥田英朗

「空中ブランコ」
 いらっしゃーいと場違いに明るい声で神経科へ迎え入れられた飛べなくなった空中ブランコのり(って言うのかな)コウちゃん。コウちゃんはキャッチャーの内田がわざとタイミングをずらして自分の手を掴まないのだと睨んでいる。それなのに周りがやいやい言うので仕方なくやってきた。そこの伊良部先生は往診だと言いながら連日サーカースにやってきて空中ブランコの嬉々として練習するのだった・・・

 心がいっきに軽くなった。言葉の力を思い知った。どうしてもっと早く、対話をしなかったのだろう。

「女流作家」
 星山愛子は流行作家。ワンパターンと言われようと都会派恋愛小説なんてお手のもの・・・なのに、書こうとすると以前に書いた設定と同じかと思い、前の作品を片っ端からチェックしないではいられなくなってしまった。ついに精神科を訪れると「いらっしゃーい」と素っ頓狂な声が! 今度は伊良部先生作家になりたいと言い出した・・・

 人間の宝物は言葉だ。一瞬にして立ち直らせてくれるのが、言葉だ。その言葉を扱う仕事に就いたことを、自分は誇りに思おう。神様に感謝しよう。

 奥田英朗さんの直木賞受賞作。なんと映画化だそうです。すごい勢いだなぁ。ただ映画の主演の松尾スズキさんは細すぎると思うなぁ。私の(?)伊良部はまっちろでぷよんぷよんしたオデブさんなんだものー。小説も映画も伊良部先生シリーズになりそうです。
 最近のヒーローって絶対的にヘン。おもしろい時代になったもんだわ。この伊良部のヘンさっぷりったら群を抜いている。そこが受けたんだろうなぁ。ほんとに気持ち悪いほど面白いv

『空中ブランコ』 2004.4.25. 奥田英朗 文藝春秋




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