酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2004年07月22日(木) |
『シェエラザード 上』 浅田次郎 |
昭和20年、弥勒丸は撃沈された。病院船として航海の安全を保障されていたはずなのに。2300人の命と膨大な金塊を積んだまま・・・ 金融業を営む軽部順一と日比谷義政の前に百億の融資を依頼する中国人・宋英明が現れる。融資された金の使用目的は、弥勒丸の引き上げだと言う。この壮大な謎に軽部と日比谷と軽部のかつての恋人律子は巻き込まれていくのだが・・・
NHKが反町くんを起用して映像化。それに先立って積んでいる本の山から上下巻を引っ張り出しました。これは実際にあった‘阿波丸事件’を基に書かれたそうです。この‘阿波丸事件’について知らなかったため、すこし調べてみて吃驚してしまいました。こんな大きな事件があったのですねぇ・・・。 上巻は、撃沈された弥勒丸を引き上げる野望を持つ宋英明に出会った3人の男女が、この壮大な謎にぐいぐい惹き付けられていくさまが描かれています。浅田のおっさんの筆の魅力は読んでも読んでもつきません。ベタだったり、浪花節だったり、わかりやすい人情物だったりしますが、最高に面白い世界を見せてくださいます。読めば読むほど好きになってしまうなぁ。
「毎日毎日、命が減ってしまうのです。やらなければならないことは、いくらでもあるというのに」
『シェエラザード 上』 1999.12.6. 浅田次郎 講談社
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