酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2004年06月20日(日) 『天使の代理人』 山田宗樹

 桐山冬子は、助産婦。生まれる生命の手伝いをするべき仕事のはずだったが、金のために命を消す手伝い(中絶)を20年間も続けてしまった。ある堕胎手術で死産で生ませる子供が一瞬だけ目を開け、冬子と視線が交錯する。その一瞬の瞳の輝きから今までの行為を悔やみ、暴露本とも言える本を自費出版。そんな冬子を軸に、中絶撲滅組織が生まれる。冬子の本のタイトルから「天使の代理人」と名乗る地下組織だった・・・

 なんともものすごい問題を目の前に叩きつけられた感じです。安易な解答なんて許されないと思いました。そして、今の豊かな日本が中絶天国と化していることに驚かされました。日本ではまだまだ公けに語るべきではないとされているし。
 産むか、産まないか。それ以前が問題だと私は考えました。避妊しないでセックスすれば妊娠する可能性がある。その知識・認識の問題じゃないかなぁ。例えば暴力的に望まざる妊娠をさせられた場合、中絶は単に子供を堕ろすこととは異なるはず。「望まれない命」と「望まれる命」の境界線なんてあって欲しくはない。快楽を追求したければ避妊をきっちりやりましょう。責任あるセックスを。

 人生、なかなか思うようには行かない。だれかが悪いわけではないのだ。

『天使の代理人』 2004.5.25. 山田宗樹 幻冬舎



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