酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2004年06月19日(土) |
『薄紅天女』 荻原規子 |
平安時代、阿高は東の坂東という土地で叔父にあたるが同い年の藤太と育てられた。ふたりは二連と人々から呼ばれ、愛されていた。ある夜、阿高は蝦夷たちに告げられる。阿高は彼らの巫女、明るい火の女神の転生だと。阿高は自分のルーツを求め、蝦夷の国へ向う。二連の片割れ藤太と幼馴染の茂里と広梨も同行する。 物の怪が跳梁跋扈する都では、病に伏せった皇子を妹(皇女)苑上が気にかけていた。苑上は少年の姿に扮し、父のため兄のため災厄=阿高に立ち向かおうとする。巫女の力を受けついだ「闇の末裔」の少年・阿高と、「輝の末裔」の皇女・苑上が出会ったとき・・・
勾玉三部作の最後の物語。この物語もまた大きな愛と絆を感じさせてくれる壮大なファンタジーでした。阿高と藤太のボブ(ボーイズラブ)な展開になるのかな?と勝手に想像していたので、苑上の突然の登場とラストには驚いてしまいました。どうやら妄想が勝手に走り出していた模様(苦笑)。 人が人を愛し、慈しみ、大切にする。そんな当たり前で尊いことをしっかりと読ませてくれます。個人的には、『白鳥異伝』が一番おもしろいと思いましたが、この最後の物語にも泣かされました。 勾玉三部作はかなりオススメですv
「そなたに道を説く気はないが、これだけはいっておく。だれもが一人だ。この世に生まれいずるときも、その存在を終えるときも」
『薄紅天女』 1996.8.31. 荻原規子 徳間書店
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