酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2004年06月08日(火) |
『ネグレクト』 海野真凛 |
麻里子は大学生になり、プレイ・ボーイのボンボンにひっかけられる。初心な麻里子は周囲の心配をよそに初めての恋愛に夢中。そして妊娠。はじめから遊びだった男の態度は醜く豹変し、麻里子は捨てられる。呆然とする麻里子はひとりで娘を出産。愛した男にそっくりな娘・愛を麻里子はだんだんと疎むようになり・・・
NEGLECTとは、‘顧みない’とか‘無視する’という意味ですよね。高校時代に覚えました。この英単語がまさか虐待用語として有名になるなんて。 私は子供を産まなかったので、子育てについてとやかく言う資格を持ちません。だけど与えられた母からの愛情の大きさはこの身いっぱいに受けて育ったので、母親に子供への愛がない状態というものを理解しがたいのです。時に怒られても、その根底にある愛を疑ったことなんてありませんでした。 この物語の主人公・麻里子は変な男に躓き、そのまま人生で起き上がることができなかった・・・。その皺よせが娘・愛に向ってしまったのは不幸の連鎖。その生い立ちゆえに愛が巻き込まれる事件も断ち切れなかった連鎖の続き。 興味あるテーマなので読みましたが、心がぎしぎしするような痛みを感じました。
『ネグレクト』 2002.6.15. 海野真凛 文芸社
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