酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2004年05月15日(土) |
『禁じられた楽園』 恩田陸 |
天才カリスマ烏山響一。禍々しく凶暴な芸術で人々を魅了している。大学で不幸にも響一の目に留まってしまった捷(さとし)は、彼と彼の叔父の創り上げたプライベート・ミュージアムへ招待される。そこで彫刻家として注目されている律子とともに捷が体験する《恐怖》とは・・・
素晴らしい! 私の陸ちゃんを大好きゾーンどまんなか!な物語です。ひゃー、参っちゃった。読んでいると故・遠藤周作さんの描いた作品の中の悪魔達をふいっと思い出しました。そして読了後、その感覚はそうはずれていなかったなと思いました。エンディングは遠藤さんのソレとはまったく違う方向に置かれていましたけど。 うまいなぁ。素敵だなぁ。ただのホラーじゃないものなぁ。この烏山響一は、『三月は深き紅の淵を』の「出雲夜想曲」にちらりと登場します。あの物語の中で好きなキャラの朱音がキライだと言い切る絵の作者として。そのシーンが妙に心にひっかかっていたのですが、見事に恐怖の大王として(笑)今回登場してくださいました。笑った。笑った。 今回、物語のテーマ“恐怖”も良かったし、久々に最強キャラが登場したことが嬉しい。捷のねぇちゃん(笑)の香織です。この女素晴らしい。全てをさっぱりひっくり返す。そうあの西澤保彦さんの生み出したタカチに匹敵する。いやぁ、美しきヒロインたち。涎〜。
造り出すモノがなんであれ、その作品には作者の内面が現れる。
『禁じられた楽園』 2004.4.30. 恩田陸 徳間書店
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