酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2004年05月04日(火) 『駆けてきた少女』 東直己

 「このオヤジ、殺して」・・・そして《俺》は刺されたんだ。まとわりつく男から助けてあげようとしただけなのに。《俺》は脂肪のおかげで助かった。あっと言う間に笑い話として駆け巡る噂。脂肪で助かった《俺》・・・カッコ悪い。見舞いに来た霊能者のオバちゃんの強引な泣き落としで、オバちゃんちに出入りする不気味な少女カシワギの身辺調査を引き受けた。退院した《俺》は、《俺》を刺した男とカシワギの調査をすすめるうちに、謎のライター《居残正一郎》とかかわることになり、思いがけず腐敗する道警と札幌の夜の闇のイベントに巻き込まれていくのだが・・・。

 東直己さんのススキノ探偵シリーズ第7弾です。この主人公《俺》さんがいいんですよね。駄洒落親父だけど(苦笑)。ただ今回のラストのいきなりな纏めようはいったいぜんたいどうしちゃったんでしょう? そこに行くまでが最高にスリリングだったのに、あっけない纏めと落とし。納得いかなかったなぁ。最後まで丁寧に描ききって欲しかった。散りばめられた様々なテーマは面白いんですよー。なんだか悔しいなぁ。むー(怒)

「俺は、君の代わりに眠ることもできないし、君の代わりにメシを食うこともできないんだ。眠たいなら、眠ればいい。腹が減ったら、食えばいい。他人には、そこらへんのことは、どうしようもないことだ」

『駆けてきた少女』 2004.4.15. 東直己 早川書房



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