酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2004年03月08日(月) 『チェーン・メール 《ずっとあなたとつながっていたい》』 石崎洋司

 さわ子は、中学1年生。おじょうさま学校に通うさわ子たちの朝の挨拶は、『ごきげんよう』・・・そんな慣例にさわ子はついていけない。周りからも浮いてしまっている。ある朝、携帯にゆかりという女の子からメールが届いた。タイトルは「虚構の世界でいっしょに遊びませんか」だった。ストーカーに狙われる少女の物語を4人の配役を決めて進めていこう、という内容。さわ子は興味を示し、ヒロインのストーカーに狙われる少女を選ぶ。その名も「さわ子」だ。ストーカー役は、送り主のゆかりに決まっていた。残りふたりさわ子のBFと女刑事も決まり、物語は加速していく。そして現実にも不気味な影が忍び寄ってくる・・・?

 まわりとうまくやっていけない女子中学生たちが、携帯電話を通じて物語を作りあいながら、見知らぬ相手とつながろうと必死になる。寂しい心を抱えた少女達の物語を作ることへの熱中ぶりが痛々しかったです。しかし、おおまかな骨組みを提供して役柄になりきって物語を進めていくって面白い行為だと思いました。なにかでやってみたい、と考えてしまった。
 人と微妙に違っている自分を羞じることはない、と建前では言えます。でもたかだか中学生の少女達にそれを貫けというのは可哀想なことかもしれない。個性を個性と認める状況が必要なのでしょうけど。うーん(悩)。

 みんなで
 お話を作るの。
 知らない人が
 みたら、
 びびっちゃうような
 こわい話にするの。

『チェーン・メール 《ずっとあなたとつながっていたい》』
 2003.12.10. 石崎洋司 講談社  



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