酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
DiaryINDEXpastwill


2004年02月16日(月) 『指を切る女』 池永陽

 唯子は少女の頃から艶かしい女だった。ただ美しいだけでなく、妖しい魔力を内に秘めていた。幼馴染の直彦・吉やん・カンちゃんはみんな唯子が好きだった。だらしない男と結婚し、洋太という少年をおでんやをしながら育てている。旦那は行方不明になっていた。洋太は、あるトラウマから左手が不自由だった。小さな頃から唯子と想いあっている直彦だけは、その理由を知っていた。そして唯子がまた洋太の手を治すために、指を・・・

 うー、まとめるにはむずかしすぎる。もうすっごい女の情念の世界。私には痛いほどわかってしまいました。しかし、意外にこの本の評価は低い模様。私の感性おかしいのかしら。この唯子の物語を含めた4つの女たちの物語。どれもどきどきしながら読みました。私的にはものすごーく好きなタイプの物語です。
 重松清さんが中年の男を描かせたら絶品であるように、池永陽さんはこういう情念の女を描かせたら天下一品。「コンビに・ララバイ」にも通じると思うんだけどなぁ。
 女心の情念の世界を垣間見たい方にはオススメですv

「どんなに厳重に戸締りしても、桜の花だけはどっからか入りこんでくる。桜は綺麗やけど魔物やな」

『指を切る女』 2003.12.10. 池永陽 講談社 



酔子へろり |酔陽亭酔客BAR
enpitu