酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2004年01月19日(月) 『愛妻日記』 重松清

 ‘奥様には隠れて読んで欲しいのです’というキャッチコピー。これは重松清さんが、「匿名で官能小説を書いてください」という小説現代の注文を承けて書かれ、一作限りのつもりがはまってしまわれたのだそうです。まったく男って生き物は(笑)。家族の物語を書き続けていきたいから、夫婦の性から逃げたくなかったという重松さんのお気持ちはわかります。ある意味、とても真剣に取り組まれたであろうことには敬意を表します。
 でも物語としては、読後感かなり悪いです。重松節は健在だし、どこかに哀愁があり、優しさがある。だけど・・・エロビデオを見た後のなんとも言えない寂寞感ばかりが残っていました。
 私は成熟したひとりの女だし、物語に出てくるあんなことやこんなことにはそう驚きはしませんでした。あ、輪姦プレイだけは反吐が出そうでしたね。生理的に拒否します。これはキャッチコピーどおり、男性が読むべき物語なのかもしれません。私としては女性にはオススメしません。
 セックスには相性や冒険があっていいと思うので、物語の中で淫らに奔放に殻を突き破っていく夫婦達にはエールを送りたいです。女性もどこまでも貪欲になればいい。お互いが気持ちよいのがセックスだと思う。そこに本当の愛があれば、尚最高。
 感想をひとことで言うなら「げっぷが出そう」でしょうかねぇ・・・(苦笑)

 他人のことなど、誰も気にしていない。寂しい街です。寂しい時代です。そんな寂しさのなか、わたしたちは身を寄せ合って生きていくのです。愛したい。もっともっと愛してあげたい。この世でただひとりの、かけがえのないわたしの妻を。

『愛妻日記』 2003.12.18. 重松清 講談社



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