酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2004年01月20日(火) |
『化生の海』 内田康夫 |
北海道余市町に住む男が、橋立港内で死体となって発見された。いったいなぜこの男はそんな遠くで死ななければならなかったのか? 友人から依頼された浅見光彦は5年前の迷宮入り目前の事件を追うのだが・・・。
「シリーズ最大のスケール」と帯に惹句がありました。今回の浅見光彦くんは大変です。北海道から北陸、はては北九州まで日本海側を愛車ソアラで走りまくります(笑)。疲れただろうなぁ。 親に捨てられた男とその妻と娘。男は娘のために動き殺される。なんだか哀しい事件でしたよ。最近の光彦くんオチは警察を敵に回す落とし方が多いのですが、フィクションだからあってよいと、私は思います。警察が全てを明らかにすればよいというものでもない事件もあるような気がしますよ。被害者なのに生活をずたずたにされてみたり・・・。事件っていうのは関係者にとって残酷な現実の続きを強いるのですね。うーん。 内田康夫さんが、あまりにも浅見光彦を溺愛していることがよーくわかるこのシリーズ。賛否両論あるようですが、内田康夫さんの文はいいですよ。私は好きです。
誰かのためになにかをして上げられるというのは、幸せなことかもしれない。
『化生の海』 2003.11.20. 内田康夫 新潮社
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