酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2003年12月27日(土) |
『レインレイン・ボウ』 加納朋子 |
片桐陶子は高校時代ソフトボール部のキャプテンだった。卒業して7年。チームメイトはそれぞれの人生を歩んでいた。ある日、チーズと呼ばれていた仲間が病死してしまう。お葬式で再開する仲間たち。しかし、そこにはチーズと一番仲の良かった里穂の姿がなかった。そして里穂の失踪・・・
かつてのソフトボール部の仲間たち7人の物語がリンクして行く短篇集です。これは、加納朋子さんの『月曜日の水玉模様』の主人公・片桐陶子のまた別のミステリィ。陶子や仲間達の日常や悩みやとまどい怒り希望などがた〜っぷり詰まっています。どの子も決して同じ色合いじゃない。それぞれのカラーがあります。いやぁ、加納朋子さん、うまいですねー。登場人物のひとりに‘陽子’という女性が登場します。これがまた気が強くてわがままな奴で(苦笑)。でも憎めないんですよ!(と、なぜかフォローしてみたり) 仲間の死をめぐり、謎や疑惑が渦巻きます。それをこんな綺麗な雨上がりに虹を見るような気分におさめてしまう素晴らしさ。ワタクシ絶賛です。すごい。
そして見えないでいると、つい忘れがちになる。そこに晴れた空や曇った空、夜の星空があることを。降り注いでいる暖かい日差しも、束の間現れる美しい虹も。
『レインレイン・ボウ』 2003.11.30. 加納朋子 集英社
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