酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年12月10日(水) 『流れ星と遊んだころ』 連城三紀彦

 北上梁一は傲慢大物俳優“花ジン”こと花村陣四郎のマネージャー。花ジンに嫌気がさしていた北上は、酒場で拾った鈴子と、その絡みで秋葉駿作という男と出会う。北上は秋葉駿作を見た瞬間、「こいつこそスターになれる男だ」と直感する。北上は、花ジン失脚を画策し、秋葉を代役にすべく奔走する。そして俳優・秋葉駿作が生まれたのだが・・・。

 驚きました。まずはただタイトルに惹かれて手にしたこの物語が2004のこのミスの堂々第9位にランクインしていたことを読み始めた後で知ったこと。そしてこの物語がとんでもなく(個人的には)面白かったこと。連城三紀彦さんの作品はそんなに読んでいないのですが、こういう物語を書かれる方だったんですねー。感服。
 こういう芸能界を舞台にした男女間、&男男間のスキャンダルを男性が書いたものを読んだのもはじめてでした。女性が書くものは栗本薫さんなどでたまに読んでいましたが。つくづく男性の方が女性よりロマンチストって本当だなぁと思いました。
 この物語は、スターになるため、スターにするため、と言うサクセス・ストーリーとどろどろの愛憎劇に並行して読者を驚かせる企みがあります。私は素直にすっかりだまされました。ひゃーと声がでちゃいました(笑)。面白かったです。

 意地悪いマスコミがそれまで蝶よ花よともちあげ続けたのは、最後に蹴落とすための伏線だったわけだ。好きなんだよ、マスコミも世間も。喝采の裏でこっそり落とし穴掘っておくのが。

『流れ星と遊んだころ』 2003.5.20. 連城三紀彦 双葉社



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