酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2003年06月17日(火) |
酒鬼薔薇聖斗の告白 悪魔に憑かれるとき 河信基 |
酒鬼薔薇聖斗、少年Aが出てくる。このことに私の周りでもさまざまな意見が飛び交いました。いいとか悪いとか誰にも決められないことだろうけど、私は人の首を切って学校の前に置いておくような人間は一生どこかに幽閉して欲しい。 この本は、河(は)さんが、少年法による少年Aのプライバシーの保護に配慮しながら、取材をして河さんなりの少年Aが酒鬼薔薇聖斗になった流れを書いています。これは取材に基づいているけれど、河さんの手によるフィクションと言う事になります。 この本からすると、少年Aは母親との関係によってねじれてしまったような印象を受けます。確かに誘因とはなったかもしれませんが、私は少年Aがもともと生まれ持ってしまったモンスターが目覚めたのではないかと思います・・・。 少年Aは、見たものを瞬時に記憶する直観像資質という特殊能力を持っているのだそうです。これって神様に与えられた贈り物なのに、彼はそれを生かせずモンスターになってしまったんだ。哀しすぎる。 なにを読んでも本人から本心を聞かない限り、モンスターとなった彼の心の闇はわからないのでしょう。でも彼に関する本を読まずにいられないのです。
『酒鬼薔薇聖斗の告白』 1998.5.28. 河信基 元就出版社
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