ここのかめ〜まぬーさ〜 - 2004年09月15日(水) ちんこに管なんか入れるもんじゃないよ。 窓も無く、時間おきの消灯で夜が分かる生活。 しかし夜が分かったところで眠れるわけが無い。 茹だるような高熱は眠気を蝕んでいた。 この日も熱は9℃台だったと記憶している。 眠りたいが眠れない。 この単純な現象が一番辛かった。確かに胸はまだ痛む。 何かをする度に切開した骨が軋みを上げる。咳き込もうものなら 傷口を何度も殴られているのと同じだ。しゃっくりも同様。 痰を吐き出すためにかなり苦しんだ。 そんな時、周囲からたまに叫び声が聞こえる。 看護士に聞くと「高齢の方で幻覚を見る方が多い」とのことだ。 幻覚。 実を言うと自分もここにきて近いものを見ている。厳密に言えば 幻覚ではないのだろうが個人的便宜上、幻覚で呼称する。 それはまぶたを閉じると現れる。 よく一人で目を閉じてまぶたの裏に色々な物を連想してきたが、 それとはレベルが違う。今までに無いレベルでもの凄く細密に表現された ハッキリとした映像が視界一杯に広がるのだ。目を開ければまた現実世界。 しかしまた目を閉じれば一瞬にして別世界。時には現実世界とのリンクが あったりもする。 そこまで聞けば「面白そうジャン」とか思いたくなる。 ただ、問題は映し出される映像である。 ここまで書けばお分かりかと思うが、この映像群、「非常に腹立たしい」 映像ばかり映し出すのだ。その時の私の神経を逆撫でするかのような コケにした映像ばかり次々と懲りも無く映し出し続ける。時に記憶の隅に 追いやったはずの「日航機墜落事故」を扱った週刊誌の記事と写真を 延々とスライドショーのように見せたかと思うと、変てこなCGキャラ達が こちらを延々と嘲笑し続けたり、主治医と食事の開始時期について朦朧と しながらも受け答えしていた一瞬に 「貴様の『食』の還るべき場所はここだ!!」 と言う文字と一緒に肥溜めの映像を差し込んできたり。 そう、そしてこれらは「まぶたの裏」に映し出される。 見たくなければ目を見開き続けるしかない。実際そんな体力は無い。 だから「夢」は見なかった。みんなあの「幻覚」が繋げるおかしな 映像ばかり。終いにゃ混乱しかけた。 やっぱりあれは「幻覚」だったんだろうか。 何にせよ熱と共に唸らされた苦痛の一つである事に変わりは無い。 ...
|
|