4254.0516の日記

2007年03月24日(土) “Detail”。


 辞令ショックを引きずりつつ、今日は学会。
 出身の大学院が主催になっていることもあって。
 場所も近場で、足が向きやすい。


 特に何が聞きたいということもなく、何となくいつものように顔を出す、
 という感じだったのだけれど、行くと知っている人がいっぱい。
 (一方的に知っているだけの人も含め。)

 今、仕事でお世話になっている、それぞれの領域の人。
 それぞれの同僚。
 大学時代の後輩。
 大学院での後輩。
 お世話になった先生とか、好きな研究者。
 学生時代にいろいろと勉強をしたりしてた友人たち。
 勉強会仲間。
 気がつけば、ひとりじゃなかった。

 あんなところにいって、知ってる人がごろごろいるって、すっかりこの業界に
 どっぷり浸かってるんだなぁ、と思う。


 お昼に、かわいいcafeに行った。
 事前に調べていたのに、いつものように地図を持参せず、相当遠回りして
 ようやく到着。

 メニューはhealthyだし、美味しかった。
 しかも、雑誌のchoiceがわたし好み。


 あの人を見た。
 それほど久しぶりでもない。

 かつてあんなに遠く離れていた人が、わたしの生活圏に向かって来るってこと
 自体が不思議。
 別にわたしに向かってくるわけじゃないけど。
 でも、事実として、そう。
 行く道々、そういう風に想像していた。

 姿はやはり圧倒的に色彩が濃く見えた。
 あの人の色合いはくっきりしている。
 周りの人とのコントラストがはっきり見える。

 服装がわたし好みになって、ジーンズは穴ぼこだらけだった。


 今回いちばん見たかったシンポジウムは、時間詰め詰めのために良さが半減
 していた。
 それぞれに隠し持つ鋭さみたいなものが、ぼんやりぼやけた。
 残念。

 その中でも、わたしの上司の発言は、いちいちナイフをチラつかせたような
 ひやひやさせるもので、一緒に聞いていた同僚と、げらげら笑った。
 さっすが。
 大胆不敵!

 そして、そのシンポをわたしの愛する指導教官も聞いていた。
 こういうテーマ(概念)が、大っキライなはずなのにね。
 気にはなるんだー、という事実が、わたしを動揺させる。


 今回のいちばんの収穫は、“Detail”というKeyword。

 わたしが現場で気をつけていた、どんな服を着るか・どんな声のトーンを
 使うか・どのくらいのスパンで口を挟むのがいいのか・まずは認め、褒める、
 みたいなテクニックは、“基礎理論”ではなくて、あくまでも“detail”だ。
 そして、経験の有無に関係なく、比較的みんな(特に、女性はその色彩が
 強いと思う)detailで勝負しているし、しかもその手法は似通っている。

 はじめに話を聞いたときは心強く、次の瞬間には「似通っている」という
 ことが悔しかった。
 自分なりの企業秘密と思ってきたのに、とどのつまり、みんな考えることは
 同じってこと。
 もっともっとoriginalでありたいと思った。
 それは猛烈に。

 もっときちんと理論的背景を持ちたい。
 その上でdetailを更なる高みへと押し上げていきたい。
 それは、似て非なるものだ。
 どちらもおろそかにはできない。


 しかし、この指摘をしたH先生は相変わらずの切れ味だなー。
 質問が的確で、問題意識を喚起させる。
 しかも、自分のvisionが明らか。
 こういう知的な刺激が、学会の醍醐味だと思う。

 それに引き換え、もうひとりの討論者は、学生時代の旅の同行者。
 だらだらと、メリハリのない質問を続け、visionも曖昧。
 その質問を何に繋げたいの?、みたいな意味のない質問が続く。


 久しぶりに頭を使った。
 でも、その感覚って、結構悪くない。


 どこかで見たことあるなー、と思っていた人に話しかけられた。
 でも、どこで見たことがあったのか、自分とどういう関係の人なのか、全く
 思い出せない。

 …と思ったら、大学院の後輩だった。
 しかも、家まで車で送ったことすらあったんだった。
 もう、致命的に人の名前を憶えていられない病。


 ♪BGM/LAVA AL. 『Afro Temple Percussive』


 ■My Blog■
 http://yaplog.jp/4254_0516/ (人観察blog)
 http://yaplog.jp/4254_0516_2/(写真diary)



 < 過去  INDEX  未来 >


4254.0516 [MAIL]

My追加