4254.0516の日記

2004年08月31日(火) 最後の授業。


 ようやく仕事モードになってきた。


 休みの間、永遠に続いて欲しいと思った自由な時間。
 でも、不思議と仕事に行くと、そういうもんでもないな、と思わされる。
 背筋を伸ばして、しゃんと歩いている自分に気がつく。

 今日はたまっていた自分の仕事を片付けることが出来た。
 いつもは自分の仕事に辿りつくまでで一苦労。
 今日は自分のために仕事が出来た。
 すっきり。


 今日は、2年間見てきた家庭教師の子の最後の授業。

 本当は7月までという話だったのが、夏休みまでという話になった。
 今後もテストとかで見ることがあるかもしれない。
 でも、とりあえず今日は区切りの日。

 初めて彼女の家に行ったのは2年前の12/23。
 どんな服で尋ねて行ったかも覚えている。
 年末の差し迫った日に始めて授業をやって以来、今日まで教えてきた。

 本当に要求も、報告も少ない子で、最初は自分のことすら自分で決められなかった。
 「今日は何をしようか?」という質問に30分以上考え続けたこともあった。
 成績は伸びたけれど、それ以外の変化が何もなくて、本当に苦しんだ。
 私が行っていることの意味を見いだせなくて、いつもいつも悩んでいた。
 ひとりの人と付き合っていくというつらさと苦しさを、生で味わい続けた2年間だった。

 結局、そういうところが私の弱さだったりもしたと思う。

 彼女に会って教えられたことは計り知れない。
 実は私のほうが教えられ続けていたのかもしれない。

 どんなことが好きなのか、も。
 どんなことで悩んでいるのか、も。
 どんな生活をしているのか、も。
 何も話してはくれなかった。
 彼女について知っていることは少ない。
 でも、知っていることが全てじゃない。
 その場で、一緒にいることが大切なこともある、そう教えてくれた気がする。

 いつものように、何も変わらず英語を訳した。
 最後なんて信じられないくらいだった。
 最後に渡した私からの大学合格祝いと彼女(のお母さん)からもらったお礼の品が、
 最後っぽさを表していた。

 「○と△、どちらの方法で今日は進めようか?」という問いに、間髪入れず答えられた
 彼女を見て、私の仕事は終わったなぁと驚きながらも感激した。


 通い慣れたその道を車で走っていたら、何となく悲しさが込み上げてきた。
 もう来ることもないんだなぁ、と。
 色んなことがあったなぁ。
 ほっとした。
 泣きたいのに、何だか涙が出てこなかった。

 だらしなくて、自分の都合でお休みしたり、数ヶ月のブランクが空いてしまうことも
 あった。
 部屋に入ったら彼女が大声で歌っていて、気まずい思いをしたこともある。
 決して楽しかったとは言えない。
 全然面白くなくて、暗く重く通った時もあった。
 でも、そのことが大切だったんだなぁと今は思う。

 彼女のことをとても好きになった。


 食い扶持がなくて少し苦労はするかもしれないけれど、しばらくは休んでのんびり
 しようかと思う。
 まだ、ひとり生徒を抱えているし。


 ♪BGM/single MD


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