もやもやと降ってきた、ビシャビシャと落ちてきた春雨が真っ暗な新緑に
電車の改札口まで送ったら、華やいだ酒悦に
2つに当てられて、バスを止めて華やいだ雨夜に歩き出した
今告白している人がいます、断られたけれど
今告白されそうな人がいます、見ないようにしているけれど
今逢いたい人はあなただけです、断られないのだけれど
今逢いたがってた人がいたのです、見ないようにされてしまったけれど
春の暗い雨は、もやもやからザーザー、ぽつぽつからビチャビチャ
蛍光の水色の傘に当るまでは、どんな雨だか判らないのです
とんでもなく広い深い深い青色から、どんでもなく小さい浅くて光る傘に振ってきてくれるのです
そして地面に着けばもうすっかり一体になって雨ではなくなってしまうのです
誰がいいのだろう、4人の中から
どれがいいんだろう、4つの雨の中から
結局、恋愛という工程も相手の肯定も気分の高低も必ずあるのです
所詮、死に行く行程も婚姻という公定も長続きさせるための更訂もあるのです
なぜなら態度も観念も私という同一から発しているからなのです
心が躍ったり、落ち着いたり、自信を持ったり、叩きのめされたり、情念は暗い雨に打たれるのだけれど
この本性に基づく観念がなかったとしたら、けれどそこへ抜け出せないという、抜け出せないという
とぼ とぼ とぼ
と歩いていくのです
あなたの口を膨らませた頬、疑いの横口、さらさらと艶っぽい声、そして暗闇の先にぼんやりと死者のように浮かび上がるあなたの白い白い靄(もや)が真っ暗な新緑の先に感じられるようになってきたのです
黒いズボンの裾(すそ)が濡れるのも、蛍光水色の傘の重さも、印象に残っていたさっきの会話も、白い白い靄に吸い込まれてしまったかのようにカラッポになってきたのです
ぽつ ぽつ ぽつ
歩かされるのです
ぽつ ぽつ ぽつ
歩かされるのです
白い白い靄の後姿を追うように、です