きよこの日記

2004年03月19日(金) この一年の終わりに

卒業式の後には、転出される先生の離任式がありました。
転出される先生の名前は、昨日の放課後の職員会議で初めて発表になったのですが、すべての秘密は暴かれる運命にあり、それまでに、大体どんな先生が移動になるか知っていました。

教頭先生を除いて・・・。

その名前を、転出者の中に見たとき、私は自分の目を疑いました。

校長先生が転出になることはしっていたので、まさか教頭先生も出られるなんて・・・。


教頭先生は地味な先生です。
でも決して人の悪口を言わない先生です。
いつも11時を過ぎるまで学校に残っていて、翌朝は7時前に来て、学校の鍵を開けます。
毎日毎日、土日だっていつも教頭先生は学校にいました。

この一年で私がしでかした失敗のすべてを教頭先生がフォローしてくれました。
いつも「初めてだから、失敗して当たり前だ」って言ってくれました。

「教頭先生、今日は何時までやっていかれますか?」
「なんだい、まだ残るかい?おらぁもまだちっとやることあるよ。」

いつも、教頭先生がいるから夜遅くまで残って仕事をすることができました。
春、またあわただしい季節がやってきても、教頭先生がいるから、夜遅くなってもがんばれると思っていたのに・・・。


夜の職員室は教師の舞台裏です。
翌日の授業が、指導がうまくいくかどうかは前日の準備でほとんどきまります。

どんな授業をしようか迷った時、その日の授業がうまくいかず、次の授業が組み立てられないとき、こなしきれないほどの雑用を抱えたとき、そこには教頭先生がいました。

実際に手を貸してくれたことはありませんでした。
でも、それはいいのです。
結局自分の仕事は自分でするしかないのですから。
何もしてくれなくても、そこにいてくれた、それだけで救われていたのです。
来年度は教頭先生がいない。
私はちゃんとがんばれるんだろうか?心細さでいっぱいです。


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