| 2003年10月27日(月) |
田口ランディ『ミッドナイトコール』 |
20代後半。女。仕事をもっている。自分のお金も自分の生活もある。 趣味がある。友達もいる。 きっと未来だってあるはずなんだけど、全体に漂うのは、あきらめと倦怠感。
そんな女たちの短編集。
めっさ等身大ですわ。 そういう年頃になったんだなあ、と妙に感心。 軽妙な会話も、おしゃれなシチュエーションも、どこかうわすべりで、本気じゃない。 現実でありながら実感の希薄なそれぞれの日常。
「僕はね、ときどきむしょうに君と飲みたくなることがあるんだ。何ヶ月かに一回、なんだか君のそのわけのわからないぐだぐだしたへ理屈を肴に酒を飲みたくてたまらなくなるわけ。それは君の言う色気とは関係あるんだろうかね。」 ないと思う。と、私は心の中で答えてみた。 だってあなたは私は口説いたことがないもの。今夜だってちゃんと帰るつもりでいるでしょう?あなたがときどき私と飲みたくなるのは、私が「あなた」を、あくまでも、「私があなたのことを好きだ」という自信があるからだ。自分を嫌っている女と飲みたい男なんていないと思う。 もちろんそんなことを言ったら、大切な男友達を傷つけてしまうから、口にだしては言わない。
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