感想メモ

2009年08月19日(水) シェエラザード(上)(下)  浅田次郎


浅田次郎 講談社文庫 (1999)2002 

STORY:
戦時中に民間人2000人以上を乗せて航行中、敵潜水艦に沈められた弥勒丸。その引き揚げを依頼された2人の男が、弥勒丸の正体の真相に迫っていく…。

感想:
 この本は、以前ドラマ化されて「シェエラザード〜海底に眠る永遠の愛」というタイトルで放映された。そのときに原作を読みたいと思いつつ、すっかり忘れていた。

 今回手に取ったとき、このドラマのことはすっかり忘れており、読んでいるうちになんだか聞いたことがあるような…と思って、考えてみたら、反町主演のドラマを見たような…と淡い記憶が…。

 あまりにも昔のことなので、ドラマの内容は忘れてしまった。

 それはともかくとして、原作のこちらは、次第に明らかになる弥勒丸の内部のことや当時の戦況がどうだったのか、なぜ弥勒丸は航路を変更して、危険を冒し、潜水艦に撃沈されてしまったのか…など、ぐいぐいと引き込まれるように読んでしまった。

 特に弥勒丸が撃沈されるところは、なんだか涙が出てきそうなくらい、感動する場面だった。

 この物語のモデルとなったのは、「阿波丸」という実在の船が戦時中に撃沈されたという事件らしい。

 もちろん弥勒丸と阿波丸は違うし、こちらは作者のフィクションだとは思うが、こういう事件を下敷きにしているだけに、何かリアルさが非常に伝わってきた。

 タイトルの「シェエラザード」はリムスキー・コルサコフの曲のタイトル。弥勒丸の中で、この曲がよくかかっていたという設定。この曲、美しく物悲しい旋律で、この物語に非常に合うように思った。


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