感想メモ

2009年05月18日(月) 猫を抱いて象と泳ぐ  小川洋子


小川洋子 2009 文藝春秋

STORY:
生まれつき唇が閉じていたリトル・アリョーヒン。彼は内向的に育つが、マスターにチェスを教えてもらった日からチェスの虜となって…。

感想:
 不思議な話だった。舞台は日本なのだと思うが、読んでいると、どこか外国の出来事のような錯覚を覚えることがあった。

 チェスについてはルールもよくわからないが、読んでいると素晴らしいゲームのような気がしてくるから不思議だ。小川洋子はこうした描写が本当にうまいなと思う。

 リトル・アリョーヒンと呼ばれた少年の名前は最後までわからない。最後まで日の目を見ることがなかった彼の生涯は、傍目には不幸なのかもしれないが、きっと本人は幸せだったのかもしれないとも思う。

 けれど、彼の淡い恋が実らなかったことなどがちょっと残念でならなかった。


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