感想メモ

2008年03月10日(月) おひとりさまの老後  上野千鶴子


上野千鶴子 法研 2007

 一人で死ぬなんて言うと、「孤独死」とか「さみしい」という言葉が思い浮かぶけれど、結婚しても独身で過ごしても、女性の方が平均寿命は長いわけで、大体の人が最後はシングルになって、一人で死ぬ。一人で最後を迎えるための心構えとかやっておきたいことなんかを綴った本である。

 実は本屋で立ち読みをして、こんな面白そうな本があるんだーと思って、読むことにしたのだけれど、その後、なぜかこの本が巷で流行っているみたいなことを知り、ちょっとびっくり。

 私はまだ30代なので、ちょっとピンとこない部分もあるが…きっともっと上の世代の人に好まれているのではないだろうか。

 今は結婚せずに一生独身を通す人も多くなってきているが、どうしても世間の目は一人ではさびしいのではないかとか偏見に満ちているし、本人も病気になったり介護を受けなくなったりしたときにはどうするのかという一抹の不安を抱えながら生きていると思うのだ。

 その人たちに根回しをしておけば心配することはないよ…と気を楽にするようなことを言ってくれるので、そうか、そんなに一人を悲観しなくてもいいんだ…という気持ちになってくるのであった。

 独身女性、40代後半から50代以上の女性が読むと、また違った感想を持ちそう…。私ももっともっと年がいったときに再読したい本かも。でも、そのときには、もっと進んだ別の本を著者が書いてくれていそうな気もする。それにも期待…。


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