今週のブリーチ感想3
続き。 東仙隊長が明かした「死神になった目的=復讐」について。 個人的には、復讐と言う行為それ自体は否定しませんし、 (そのために関係ない人を巻きこんだり傷つけたりするのは良くないと思うけど) その事に対してショックとか落胆とかもないんですけど、 ただ純粋に混乱しています。
多分一番の混乱の原因は狛村さんの回想の中に出てきたあの笑顔の東仙隊長の姿で。 私はずっと、東仙隊長は彼女の遺志を継ぐために死神になって、 だけど、その途中で何か彼の志を裏切るような事件 (たとえば夫に殺されたと聞かされてた彼女が実は死神によって組織的に抹殺されてたとか) か、彼の心を挫くような出来事(正しても正しても争いの減らない世の中に絶望してしまったとか) があって、ちょうどその頃に藍染に目を付けられて、言葉巧みに仲間に引き込まれたのかなと思ってたわけです。 なので、狛村さんと出会った時や狛村さんと再会した時は、 まだ彼は彼女の遺志を継ぎ世界を平和にするという目的に希望を持ってて、 だからあんな風に笑えてたのかな、と。 でも、そもそも最初から目的が復讐であったなら、 あの時の笑顔は一体どういう笑顔だったのだろう…と。 復讐の為に生きようとしている人が、あんな風に笑えるものなのかなぁ…と。 彼女を失った後の時期の彼のあの笑顔については、 復讐云々以前から気になる所ではあったのですが。 それともあれはあくまで狛村さん視点の回想だから、「狛村さんの目にはこう映って見えた」とかそういう事なのだろうか…。
笑顔だけじゃなく、再会した時の「良ければそのうちうちの隊に来ないか?」ってセリフも、 どういう意味なのかなって考え出すと色々怖い。 つまり東仙隊長は狛村さんを五番隊にではなく、藍染組に来ないかって誘ってたって事…? 「素晴らしい上官が居るんだ!」ってこの頃の藍染はもう東仙隊長には本性を明かしていたの? 「君もきっと気に入る」ってどういう意味…?
それにしてもこの回想の「どうして死神になったんだ」ってシーン。 実は物凄いヒントと言うか、重要な伏線だったんですね。 東仙隊長が平和の為に戦って居るのだと信じて、 まずそこは疑ってなかったのでさほど重要視してなかった…。 東仙隊長の「何故疑問に思わない!?」ってセリフを聞いて、 素直に「いや、本当に、なんでだろな…」って思ってしまった。 復讐と言う、そんなある意味分かりやすくシンプルな理由を、 何故可能性として思いつかなかったのか…。
でもやっぱり個人的には東仙隊長と狛村さんが殺しあう必要は全くないと思います。 だって狛村さんは東仙隊長の愛した彼女には何一つ悪い事はしてないもの。 東仙隊長だって狛村さんその人自体には恨みも憎しみも無いはずだもの。 「死神=敵の組織」とかそんな風に捉えて遠ざける必要は無いんじゃないかなぁ。 東仙隊長に限らずどんなお話を読んでても思うんですが 復讐と、心の平穏ってどうしても両立は出来ないんですね。
なんか人の心って不思議だなぁと思う。 東仙隊長が純粋で真っすぐで愛が深い、そんな人であるがゆえに、 修兵や狛村さんもあんなに好きで、救い出したくて、ただ必死になれるのに。 東仙隊長が純粋で真っすぐで愛が深い、そんな人であるがゆえに、 新しい愛に心を開く事もできない。 平穏な暮らしに身を委ねることもできない。 なにこのジレンマ…!
でも、狛村さんや修兵の思いが全く届いてないってことは決して無いと、 それだけは信じたい…。 きっと、届いてるからこそ、東仙隊長もあんな辛いんじゃないかなと思いたい。 東仙隊長が狛村さんや修兵に向けた言葉も辛そうな顔も、全部嘘ではないと思います。 多分そんな器用に人を騙したりできる人じゃないと思う。 すぐカッとなって態度に出ちゃうし。 ニコニコして都合の良い嘘をいくらでも吐ける様な人なら、 今あんなに笑えない寡黙(?)な人にはなってないと思うし。
えーと、なんだっけ、何が言いたいんだかまた分かんなくなってきたんですけど…。 やっぱりね、東仙隊長には昔のように穏やかに笑えるようになって欲しいと思います。 彼自身が何よりそれを拒んでいるとしても…。
と言うか、もう、憎むのも復讐するのもまさに彼女を殺したその死神だけにして、 他の死神とは仲良く出来ないものだろうか!(身も蓋もないけど、これって間違ってないと思う)
そして最後に刀剣解放。 やっぱりこれ、しちゃうんですね…。 想定の範囲内ではあるけど、来週号素直に怖い。 (と言うか、同時に藍染が戦闘態勢に入ってるのも怖い)
ところで、来週のジャンプ予告ページ。 読みきり漫画、高橋一郎って、あの高橋先生…!? 絵とか線とか…感じが違いすぎて、 ぱっと見まったく分かんないんですけど…。 いや、でも、同姓同名の他の作家さんとか無いよな、普通…。
2009年12月19日(土) |
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