週明け,またまた株価が低迷している。最近,春山昇華「サブプライム問題とは何か−アメリカ帝国の終焉」(宝島社新書)というのを読んだが,これは読みやすい上に,なかなかショッキングな内容である。今回の株価低迷の底の深さを,この本は教えている。アメリカだけの問題ではない。日本の政策当局やマスコミにも問題はある。この点につい下記のようなサイトが面白い。以前私も書いたが,日本人が自信を持つべきだと思う。日本人が日本に投資しないで海外に投資している。日本人が自分の国を見放してどうする。またそれを煽るマスコミやエコノミストがいる。
もちろん,一投資家としてはたたくだけたたいてくれれば,買い場も近いとばかりに買うだけだが,それにしても,日本人の自信喪失は困ったものだ。最近私は高校生に対する金融教育の仕事に関わっているが,どうしてもテクニカルに走ってしまうと自省している。と同時に,金融教育以前に,政府やメディアがもっと積極的な動きを示すべきではないか。そうでないと,高校生や子供たちが元気を取り戻すはずがない。どうもそちらの方が先ではないかと思えてくる。
−−−−−−−−−−−−−−−−−− なぜ日本人は日本株を買わなくなったのか 1月26日10時1分配信 MONEYzine (http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080126-00000000-sh_mon-bus_all)
■まるで空気のように存在感のない福田首相
世界のなかの日本の地位の低下がますます鮮明になってきた。海外旅行に出かけてみればパリなど有名なブランド店で目立つのは中国、ロシアなどの若い大金持ちばかり。
国内でもブランド店での高額な買い物は、姿かたちはそっくりでも違う言葉を話す異邦人。株式市場でも売買の主役はいまや外国人。なぜそうなったのか。
いまこそ真剣に考える時なのだろうが、まるで空気のように存在感のない福田首相以下、そのことについて目立って進言する声も国からは聞こえてこない。
今度の国会は何と「ガソリン国会」だと言うのだから、これはもう笑うしかない。
福田政権発足以来の下げで、失った時価総額は軽く100兆円を超える。
にもかかわらずリッター25円下がるの、下がらないのかを巡って、大の大人たちが国会を開いて空理空論をするのかと考えると、株式市場からはますますカネが逃げだすだろう。
国会とはそもそも国の進路を決める場所ではなかったのか。
■日本株安の原因はサブプライム問題ばかりはない
日本株安の原因はサブプライム問題ばかりはない。主な原因は国の経済政策がまったく出てきてないからである。やってくれていることは一見正しいが、結果としては国民を苦しめ役人を利することばかりではないか。
あの姉歯ごときにうまくしてやられ、欠陥マンションが続出したら、たちまち保身に走る官僚と、その手先きと化したマスコミがバカ騒ぎするから、いつの間にか官僚の責任を問うべきところが逆になり、改正建築基準法で認可が厳しくなって手間暇ばかりがかかり、おまけに着工まで長期間を要するために建築業界はいまや大倒産ラッシュ。
倒産件数は4年ぶりの大増加となった。加えて昨年9月に施行された「金融商品取引法」では、また役人がしゃしゃり出てきて「リスクを充分に納得してもらってから売れ」と、金融業界に小さな親切、小さな正論を要求したために、投信や株の販売がガタ落ち。市場はカネが入ってこなくなった。
■この国は遡ることがしばしば起きる
グレイ金利もそうだ。
いままでグレイなどおかしなことを認めていたくせに、一部の悪徳ヤミ金が問題になり、マスコミが騒ぐとたちまち貸金業法を改定し、いきなりアウトとしたうえに、過去に遡って取り過ぎたカネは返せとなる。
本来法律とは施行日以後有効なはずなのだが、この国は遡ることがしばしば起きる。そのため貸金業者はカネを貸さなくなり、中小企業はこれまたアウト。貸金業界には外資もいたから、こんなおかしな国のおかしな話は一気に世界に広まってしまった。
極めつけは赤福、北の恋人など食品の賞味期限の騒ぎである。この2つのお菓子で誰か死んだか? こんなつまらんことで大騒ぎをして何になる。むしろ国民の身に自然に備わっている免疫力を弱めるだけであろう。
■誰もリスクをとらなった
口に入れてみておかしければ吐き出せばいいし、匂いを嗅いでみればすむだけの話ではないのか。国民をリスクから遠ざけることを役人は正しいと考えているのなら、それは大間違い。人生どこにでもリスクはあることを教えるのが本来の仕事だろう。要らん世話が多すぎる。
だから誰もリスクをとらなくなり、結果としてリターンを得られる絶好のチャンスとなるはずの株式市場から、日本人が逃げてしまったのではないか。これは完全な合成の誤謬ならぬ行政の誤謬である。
「リターンが欲しければリスクは取る」。これが成功の最も単純で簡単な原則のはずなのだが、役人のおかげで免疫力が低下し、そして考えることを止めた日本人にはその原理原則が分からなくなってしまったのである。おかしな証券税制が好例だろう。金持ちを優遇しなければ誰がリスクをとれるのか、考えてみるといい。日本株離れは何れ恐ろしい結果となる。
そのうち日本の主要株主は外国人ばかりになるだろう。そうなって騒がない覚悟をいまのうちにしておくことだ。自業自得なのだから。 (三原 淳雄) 最終更新:1月26日10時1分
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