singersong professor KMの日記

2006年01月31日(火) 国家の品格

 藤原正彦「国家の品格」(新潮新書)を最近読んだ。書評などからよい本だと思っていたが、なかなか読めていなかった。先週経済学部のO先生がよかったと言われたので、早速買って読んだ次第。半日もかからずに、一気に読んでしまった。最近の政治はいわれるように、衆愚政治。ポピュリズムが蔓延している。それをメディアがあおっている。メディアの責任感のなさなど、いつも言うように、噴飯ものだ。以前も書いたが、この本でも言われていた。つまり、あのヒトラーも民主主義の元で選出されたと言うことだ。第2次大戦は、ヒトラーなどが率いるファシズムと、他方でルーズベルト大統領率いるファシズムとの対決であったと指摘している。全く同感である。

 エリートなき民主主義の危うさが指摘されている。戦前の日本にはまだそれでもエリートがいた。戦後はそれがいなくなってきている。だからなおさら危ない。フランス、イギリスなどエリートが厳然と存在し、国の品格を高めている。いまの日本にはそれがない。世界中がうらやんだ、美しき日本、はどこへ行ったのか。そういう問題意識で書かれている。いまのうちなら何とかなる。また何とかしなければならない、というわけである。

 世の中白か黒かではなく、実際は灰色である。それを決めつけがちであるとも指摘している。日頃私が言っていることがここでも言われている。いちいち紹介しないが、一読を薦めたい本だ。


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