singersong professor KMの日記

2005年10月07日(金) 成長するのです

 女子学生Kさん曰く。

「1年生時お世話になった先輩からよく言われました。
「今どこどこで働こうと決めていたりこの職種でって決めていても,違う方面で就職決めてしまう人がほとんどだよ」
 じゃあどうすればいいんですか!!!と私は言いたくなりました。色々見てみろっていうことなのでしょうが,ちょっと困りました。」

 私はこう答えました。

「もちろん職種を決めることは大事だけれど,自分の特性を十分わかっていないこともあると思う。就職は「お見合い」と同じだとよく言います。会ってみて話してみると違う自分を発見し,また,相手についてこれまで知らなかったことを発見することが多いものです。だから,余り自己限定してはいけないわけです。

 人間は日々成長していくものです。会社に入ってからも成長するわけです。ということは,今の自分は成長前の,それもかなり成長していない自分です。また,ひょんなことから,別の道に進み,そこで成長していくこともあるから,わからないものです。ですから,よくその会社と「ご縁」があったので決めた,などといいます。これも「お見合い」と同じですね。」

 そうです。人間は成長するのです。時々学生諸君で,われわれ教師はもうすでに完成している人間だと思っている君がいる。違うのです。われわれもまだ成長し,日々変化しているのです。人間は成長し続けるものです。ということは,20歳やそこらの学生諸君が,その後の成長を考えるとき,いかに「未熟」かということです。その「未熟な」段階での意思決定も,あやふやなものだと言ってよいわけです。もちろんその段階では精一杯なのですが。

 だから,そこでの決定でぶれていても,その後の成長で,その決定があたかも一里塚のように思えてくるわけです。結婚式で,私はよく言うのですが,よく結婚はゴールインだという表現がされますが,ゴールインではないスタートだと。もちろんそれまでの人生を背負った上でのスタートです。就職などというのもゴールではない。人生のその段階では就職にせよ,結婚にせよ,ゴールに見えますが,実はスタートなのです。その後成長し,結婚であれば,結婚生活を「構築」していくわけで,就職であれば,ビジネス人生を「構築」していくわけです。

 つまり,就職してからの方がはるかに大事で,大きいわけです。結婚しかりですが。それまでの短い人生経験に基づいた決定は実にあやふやなものです。また事前にこの職種などというのも,自分の適性を正確に判断していたか。また,適性などと言うものはその後の人生の中で変わっても行くものです。ですから,「今どこどこで働こうと決めていたりこの職種でって決めていても,違う方面で就職決めてしまう人がほとんどだよ」という言葉も,実感があるわけです。

 どんな会社に入ろうと,どんな職種に就こうと,そこでどう生きていくかを考えるべきなのです。「転んでも只では起きない」。当面その選択は失敗だったと思えても,その失敗でも活かして,成功することもあるわけです。人間の人生などわからないものです。でも,どんな決定でも前向きに考えて,それを活かしていけるかどうかで,人生は決まるものなのです。

 ただし,女性を十分活かす術を日本の会社で知らないところが結構あります。下手です。それは女性を育てる気概がないからです。男子社員でも育てる気がなければ育ちません。地位が人を育てると言います。地位を与えて見守ることが必要なわけです。その意味では少子高齢化が言われている割に,女性を戦力として活用するというプランをもっていない会社は,今後危ういと思います。この問題についてはいずれ話そうと思います。

 いや長くなってしまいました。Kさんに話すつもりが,こんなに長くなってしまいました。


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