singersong professor KMの日記

2003年04月01日(火) 入学式に思う

 今日は入学式である。何処の大学でも最近は入学式が早まってきている。同志社大学も今日だと聞いている。

 立命館大学は現在,法,文,産業社会,国際関係,政策科学が衣笠に,理工,経済,経営がBKCにある。つまり,8学部体制である。新入生の数も多い。一日でこれを済ますには大きな場所が必要だ。そこで,京都府立体育館を借りている。

 何とも,マンモス大学である。大きいことはよいことだ,という時代は終わりつつあるけれど,どうやら立命館大学はまだ大きくしている。来年度,新しい学部を作るという話だ。同志社もようやく動き出して,2つの学部をつくるという。

 大手私大がこのように拡大すると,中小私大が追いつめられる。何せ,18歳人口は急減中である。どうしても大学間競争は激しくなる。国立大学も独立行政法人化でシビアになる。そうすると,中には,とりわけ競争力のある大学の中には定員を増やして収入増を図るところもあるのではないか。そうすると,ますます競争が激しくなる。その背景に規制緩和がある。

 これを見ていると,90年代はじめに規制緩和で大手スーパーが競って出店した様を思い出す。銀行も80年代に金融自由化が進んで競争が激化した。自由化が進むと,大手が競って規模を拡大する。そのあげくに過剰供給となり,当然破綻する企業がでてくる。大学はこれからそういう時代に間違いなくはいる。

 自分たちは生き残れると皆思っている。だからこそ,拡大しているのだろう。新設大学で卒業生を送り出す前に破綻したところもでてきた。先日も新聞で話題になった。この時代,差別化しないと生き残れないだろう。規模ではなく,差別化,競争優位が問われる時代になる。規制緩和と言うことは,当局も救いの手をさしのべないということだ。これは火を見るより明らか。

 難しい時代だ。


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