singersong professor KMの日記

2003年02月20日(木) 韓国地下鉄火災報道

 韓国で地下鉄火災があったことはご存じの通り。自殺願望者が火をつけたという。私はこの報道に関連して気付いた点を述べたい。日本では起こらないだろうとの「解説」が気になった。ひとつは地下鉄職員が,ここにこういう排煙設備がありと説明していたことである。けれどもインターネットで見ていると,「開業時期が早い浅草線と三田線の計47駅のうち22駅は排煙設備が整っていないため、防火シャッターや煙感知器などほかの防火施設が正常に機能するかどうか点検を始めた」という。これなど正確に知らせるべきではないのだろうか。さすが今日あたりのテレビでは日本でも同規模の都市,例えば名古屋の地下鉄は職員配置も手薄だし,またほとんどの地下鉄は赤字で排煙設備を今から設置するのは困難だ,などという報道がなされていた。

 もう一つ,韓国は難燃性のものを使っているが,日本は基準が厳しく不燃性のものなので,より安全だという。これについても識者が不燃性でもいったん燃えてしまえば同じだと言っていた。今日の報道でも燃え方も違うと報道していたから,韓国とは違うのだろう。どちらが本当かは知らないが。

 いずれにせよ別に不安を煽る必要はないが,正確な情報は提供すべきだろう。かつて,1989年サンフランシスコ地震や1994年ロスアンジェルス地震が起きたとき,高速道路などが落下している映像を見てびっくりしたが,当時,日本では基準が厳しいのでそんなことは起こり得ないと言われていたものだ。ところが,1995年神戸の震災では同じように,高速道路が落下した。

 日本でも地下鉄放火など想定していないとも言われていた。だから放火で同様の事故が起こる可能性は否定できないとも言われている。だから,「火気持ち込みが禁じられており,見つけたら注意してほしい」旨話されていた。今回の韓国の事件が「火気持ち込み禁止」で防止できるはずがない。韓国だって火気持ち込みが禁止されていたはずだ。「火気持ち込み禁止」は今回のような事件の対策でありえないことは小児でもわかるはずなのに。間の抜けた説明であった。

閑話休題
 それにしてもJRへの飛び込み自殺が多い。一体何日に1件の割合で飛び込みが起こっているのだろう。最近は数え切れない。異常としか言いようがない。それともあの大阪の事故以来JRが慎重になったからだけだろうか。その影響も大きいだろうが,やはり,飛び込みが増えているという実感がある。JRあたりが正確な情報を提供すべきではなかろうか。そうすれば,小泉内閣の政策も変えられるかも知れない。
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列車に飛び込み死亡 JR彦根駅
 19日午前11時10分ごろ、彦根市古沢町のJR彦根駅で、東京貨物ターミナル行きの貨物列車(24両)にホームから人が飛び込み、即死した。
 JR東海道線の米原−河瀬(彦根市)間の上下線とも正午現在、運休している。
(京都新聞) [2月19日13時36分更新]


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