singersong professor KMの日記

2002年07月10日(水) 試験前のノートのコピー

 前期の試験がもうすぐ始まる。試験前ともなると目立つのがコピー機の前に学生諸君が行列している姿だ。他人のノートをコピーしようと言うわけだ。それと,いわゆるノート屋のノートが売れるようだ。

 何せ,大学の中にはあちこちにコピー機が設置されている。にもかかわらず,どのコピー機にも学生諸君が群がっている。これを何と言うべきか。他人のノートを見てわかるのだろうかと,私など不安に思う。

 我々学生時代でも他人にノートを借りることはあった。その場合,今のようにコピーというわけには行かない。手書き,つまり手で書き写すのだ。古い人なら覚えているだろう。手書きには良い面もある。それは写している間に,それなりに勉強になる。ここはこうノートしてあるが,いったいどういう意味だろう,などと考えてしまう。

 今のコピー時代,コピーしてそれで安心してしまう向きもあるのでは無かろうか。だから,少しも勉強にならない。それにしても,他人のノートはわかりづらい。ノートは自分にわかるように書くものである。自分のノートは,いわば,行間を読める。他人のノートはそう言うわけには行かない。だからわかりづらい。

 そう感じない人は,勉強をしていない人だ。私など自分のノートでないと,絶対気に入らない。他人のノートでは意味不明だからだ。その日にどこまで進んだのか確認できるくらいだ。まして,試験前になって他人のノートをコピーする意味が分からない。テキストを読んだ方が遙かにわかるはずだからだ。その不足部分を他人のノートで補うことはあるかもしれないが。

 でも,試験前にノートをコピーしている学生諸君の多く(?)が,そんなことに無頓着にコピーしまくっているように見受けられる。これで「A」がとれたら奇跡というものだ。是非とも学生諸君には試験前にあわてて他人のノートをコピーするという浅はかな行動は止めてもらいたいものだ。


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