singersong professor KMの日記

2002年05月02日(木) 貧困の証拠

 連休は貧困の証拠である。政府は連休を増やして需要を喚起しようとしている。ハッピー・マンデイしかり,5月4日の「国民の休日」しかりである。この期間どこの行楽地へ行っても混雑していて,それなら「ごろ寝」のほうがよいという向きもあろう。まして,収入も増えないのに遊ぶ金もないという向きもあろう。で,どこへ行っても高い。

 日本の行楽地のホテルなどの高さは有名である。それは,普段稼働していないから高くなる。集中するときのために設備を作るから,そのほかの時は,遊休する。書き入れ時にもうけようとするから高くなる。

 施設を遊休させないためには,有給休暇が容易に取れるようにすることである。「働き蜂」ばかりではだめで,ゆとりを持つ必要がある。休日ばかりを増やすのは,「貧困の証明」である。物的貧困というより,いわば「哲学の貧困」である。議会や行政にそういう当たり前の常識がないから,ハッピー・マンデイや「国民の休日」をつくるのである。

 有給休暇はまた,誰かが代わってその人の仕事をするわけだから,不正も起こりにくくする。そういう効用もある。行楽地の施設もそんなに多くなくてよいし,施設の有効活用で値段も安くなる。休日を作るより,有給休暇を取らせる施策を講ずべきだ。


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