singersong professor KMの日記

2002年03月04日(月) 何とも良い天気なのに

 何とも良い天気なのに,落ち着きません。週末にかけて,「連結財務分析プロジェクト」のアンケート発送で,田中君,西山君,徳能君,それにゼミの久保田君,正村君,基礎演習の田村君らの協力を得て,作業を行いました。それに費やしたマンパワーは結構なものでした。今日,郵便局から郵便物を取りに来て貰う算段ができました。今,郵便局待ちしているところです。

 実は,落ち着かない原因の一つに,この春から始まる「プロフェッショナル・スクール」,つまりは新型大学院のための,講義資料作り,シラバス作りを並行して進めているためです。

 どういう内容で教えるか,ということと,どの程度の学生が集まっているのか,という二つの要素を考えながら,資料作りを進める必要があるので,なおさら大変です。しかも,15回という回数で教える必要があるわけです。

 「経営財務」というのが,どういう科目なのかということも問題です。ミクロ経済学,マクロ経済学などといえば,内容はもう決まっています。「経営財務」とか「財務管理」という名の付いた教科書類をごらんになると分かると思うのですが,実に様々です。ファイナンスに端を発した「経営財務」と,会計や経営にその源をもつ「財務管理」では,かなり内容が違います。教育目的もかなり違うはずです。ところが,そこらあたりについて,深く突っ込んで書かれているとは思えません。

 その点を,大変よくわかって書かれている教科書に,村松司叙「財務管理入門」同文舘,というのがあります。そこで次のように書かれています。
 「現代のアメリカ財務論は,近代経済学のうち,新古典派経済学に基礎をおいたきわめてファッショナブルな学問として展開されているが,アメリカの大学における経営学部のカリキュラムをみると,保守的とも思われるほど伝統的な財務管理論に固執し,これをまず徹底的に学生に学ばせ,その基礎の上に立って,当世流行のファイナンス論に向かうようにしていることがわかる。」

 今まさに日本の企業経営も転機にさしかかっています。それだけに,「経営財務」も内容の吟味に時間がかかるし,ましてや,聴講生に興味ある内容としなければならないと思うと,なかなか大変なわけです。

 こういう作業と同時並行で進めるわけですから,頭のなかが分裂気味です。今朝も,新入生歓迎ファイナンス企画の内容についての電話やらなにやらで,こちらにも時間をとられます。

 何とも天気も良いのに,そんなこんなに追われています。それにしても,どうしてこんなに天気がよいの,と言いたくなる,陽春というに相応しい良い天気ですね。


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