Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2006年11月22日(水) 沖縄への差別意識 ��



「 アメリカの黒人有権者が、ゆるぎない一枚岩による団結を

  誇っているというのは、現代政治の最も頑固な神話である 」

                         ニューヨークタイムズの記事より

That African-American voters are indivisibly monolithic is
the most stubborn myth of modern politics.

                            The New York Times



最近の若者は、黒人に対する蔑視が少なく、むしろ憧れが強い。

それは、「 rapper = ラップミュージシャン 」 による功績が大きいだろう。


ただ、ヒップホップ文化に憧れる一部の若者たちが抱く黒人像は、皆、ノリがよくてスタイル抜群であり、音痴な黒人や、デブの黒人は存在しない。

彼らの中で 「 黒人は一つ 」 なのであって、国籍にも職業にも分類されず、分類されるとしたら、黒人というカテゴリーによってだけである。

そういった様子を周囲の大人たちは笑うのだけれど、ところが大人たちも、似たりよったりの固まったイメージを、黒人に抱いていることが多い。

黒人は集団で仲間を守り、白人からの迫害に抵抗し、自分たちだけの殻に閉じこもっているような、そんなイメージを持つ人が、知識人の中にもいる。

アメリカに行った経験の無い人や、教科書でしか黒人を知らない人の多くにとって、黒人の印象は 「 公民権時代で時間が止まっている 」 のである。


アメリカで一年間に黒人が黒人を殺害する数は、ベトナム戦争で戦死した黒人の数よりも、はるかに多いというのが現実である。

高級住宅街に住む黒人の富裕層、エグゼクティブは、スラムの黒人たちとではなく、肌の色が違う隣人をディナーに誘い、ワインを愉しむ。

宗教も、支持政党も、ライフスタイルのすべてが、ただ黒人としてではなく、それぞれの個性によって選択され、それぞれの暮らしがある。

それが当たり前の時代になったから、自分も周囲も、違和感なく受け入れ、妙な偏見を持った人間だけが、前世紀の遺物として取り残される。

黒人だから損をする場面が減った代わりに、黒人だからという理由だけで憐れみを買ったり、能力が劣っても許される機会は消滅した。


それでもなお、白人と仲良くする黒人に対し、嫉妬と侮蔑の混じった敵意を露にして、罵声を浴びせ 「 裏切り者 」 扱いする一団がいる。

その多くは、自由を手にしたものの、それを活かせず潮流に乗れなかった黒人と、そういった人々を 「 悪用する 」 白人によって構成されている。

社会から 「 落ちこぼれ 」 の烙印を押された狡猾な白人の多くが、不幸な境遇にいる黒人を引き合いに出し、社会の矛盾を叫んでいるのだ。

だから彼らにとって、黒人は 「 迫害を受ける憐れな弱者 」 でなければならず、高級住宅街に住み、大統領と握手してもらっては困るのである。

まことに古臭い 「 黒人は一枚岩となって、白人社会をぶっ潰そう 」 なんて スローガン を横目にして、良識ある黒人青年が苦笑する光景も珍しくない。


沖縄知事選に与党公認候補が当選し、沖縄県民は馬鹿だとか、沖縄戦の痛みを忘れたのかなどと侮蔑する連中をみて、前述の話を思い出した。

アメリカでも、日本でも、どこの国でも、一時期において虐げられた人々がいて、彼らが自由を得た後になってから、それを悪用する輩が現れる。

現状に満足できず、その原因が 「 自らの努力不足 」 と気づいている人間にとって、社会に求めるものは 「 改善 」 ではなく 「 破壊 」 である。

だから、彼らの表現は過激で、憎悪と嫉みに満ちていて、与党勢力のみならず、それを支持したり、協力する人間にまで、凶暴な攻撃性を示す。

個人のブログに 「 沖縄県民は馬鹿 」 と書いた人もいるようだが、ご自分の品位を貶めて、自我を暴落させている事実に目を向けるべきだろう。






↑ エンピツ投票ボタン です。 一度クリックする毎に筆者が踊ります。

My追加
 


 < PAST  INDEX  NEXT >


Oldsoldier TAKA [MAIL]

My追加