Tonight 今夜の気分
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2006年10月16日(月) 個人ノウハウ を 企業ノウハウ へと



「 “ 自慢するわけじゃありませんが ” ではじまるのは、

  たいてい自慢話である 」

                                   英語のジョーク

“ I may say without boasting ” is always the beginning
of a boastful remark.

                                  English Joke



自慢話をすること自体は、けして悪いことでもないと思う。

それよりも、「 何を自慢するか 」 が問題である。


ビジネスの世界には、「 個人ノウハウ 」 と 「 企業ノウハウ 」 があり、組織としては、個人ノウハウ を 企業ノウハウ に昇格させることに意義がある。

たとえば、誰かが知恵を絞り、仕事上の問題を工夫して解決した場合、この 「 成功事例 」 は、その人の経験となり、個人ノウハウ となる。

これを、誰にも教えないで、他の人が同じ問題で失敗し続けるのを横目に眺めるより、皆に 「 成功事例 」 を開示したほうが、全体のプラスになる。

ある意味、他人の成功した話は 「 自慢話 」 と紙一重なので、説明するほうも照れくさいし、聞くほうも場合によっては不快を伴う。

特に、“ 自慢するわけじゃありませんが ” なんて前置きを付け加えられると、余計に 「 自慢したいんだろな 」 と勘ぐったりして、素直に聴きづらい。


そういうときに、私の場合は “ ここからは、自慢話なんだけどね ” と、あえて誇張したり、“ 俺の若い頃はよぉー! ” なんて、声を張ってみたりしている。

一緒に仕事を手伝ってもらっている Oさん は、私より20歳も年下の男性だが、「 出たー、TAKAさんの “ 俺の若い頃は ” 話 」 と、大ウケである。

たとえ 「 ためになる有難い話 」 でも、他人の自慢話なんて話半分しか聴いてないものだが、こうやって笑いをとることで、少しは興味を持たれる。

100% は無理でも、50% が 70% ぐらいにでもなれば、バカ をやる価値もあるというもので、とにかく大事なのは 「 聴いてもらう 」 ことだ。

それに、話し手が賢そうに気取っているよりも、どこか バカ っぽいほうが、聞き手は優越感を押し付けられずにすむし、気を使わなくて楽である。


だが、これだけでは、以前 個人ノウハウ の領域に留まっていて、まだまだ 企業ノウハウ として熟成されていない。

個人ノウハウ は、「 その人しかできないこと 」 であり、企業ノウハウ とは、「 誰でも簡単に取り出せて、誰がやっても一応の成果が出ること 」 である。

誰かの自慢話から、どこに工夫があるのか、大事なことは何か、どの違いが成否の分岐点になったのかを分析し、要点をまとめる作業が不可欠だ。

過去の自慢話を語る 「 猛者 」 が大勢いる会社は、本来、成功事例の宝庫でもあるはずだが、この作業を怠ると 「 単なる過去の栄光 」 で終わる。

また、どうでもいい 「 飲む・打つ・買う 」 などの自慢話はひけらかすくせに、肝心の業務については成功事例を隠す人もいて、なかなか難しい。


巷では 「 2007年問題 」 が深刻な問題として、取り上げられている。

定年を60歳とすれば、昭和22年生まれを中心とした 「 団塊の世代 」 の退職者が最も多く発生するのが、来年、すなわち 2007年である。

最近では、自分より年下の人と仕事をする機会が多いけれど、戦後日本の経済成長に尽力し、我々が若い頃によく怒鳴っていた世代の猛者たちだ。

彼らが去ったあと、彼らの 個人ノウハウ に頼っていた会社は危機に瀕し、衰退する恐れが十分に考えられるため、一部の会社が焦り始めている。

今からでも遅くないので、機会がある度に居酒屋へ誘い、ボイスレコーダーをしのばせて、せいぜい 「 自慢話 」 を集めておいたほうがよい。


もちろん、「 相手 」 をみて、話を聴かなければならない。

成果の挙がらなかった人や、会社の不満ばかり愚痴ってる人、人生や仕事に情熱を感じていない人などに聴いたところで、役には立たないだろう。

個人の趣味に没頭したり、たとえば、このような WEB日記 を書くために、仕事を疎かにして、必死に資料を集めていることを自慢する人もいる。

仕事も満足にできない輩が、資料を集めたり、睡眠時間を削ってエラそうなことを書いても説得力などなく、私なんぞは、ほとんど資料など使わない。

もちろん、それは 「 自慢 」 である。






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