「 子供らしさが死んだとき、その死体を大人と呼ぶ 」
ブライアン・オールディス ( 作家 )
When childfood dies, its corpses are called adults.
Brian Aldiss
しばらく見ないと、よその子は、急に大きくなったような気がするものだ。
たとえ他人の子でも、幼い頃を知っていれば、無事な成長を願うだろう。
ニュース記事で 「 ハーレイ・ジョエル・オスメント容疑者 」 という文字を目にしたとき、どこかで聞いたことのある名前だなと、記憶を辿ってみた。
ご記憶の方も多いだろうと思うが、映画 『 シックス・センス ( 1999 米 ) 』、『 A.I ( 2001 米 ) 』 などで人気を博した、ハリウッドの名子役である。
飲酒運転で路肩に乗り上げ郵便ポストに激突し、肋骨を折る重傷を負ったのだが、マリファナを所持していたことも同時に発覚した。
有罪が確定すれば、最高で禁固6ヶ月が科せられる。
ここ数年は、映画に出演したという話も聞かないし、すっかり忘れかけていたのだが、嫌なニュースで思い出すことになってしまった。
本人にしてみれば、さほど周囲の ( 一般的な ) 18歳と、たいして変わらない失敗だと考えているかもしれないが、映画ファンに与える印象は違う。
彼の愛くるしい笑顔に、感動し、魅了されたファンも多いだろう。
名子役が、必ずしも名俳優になれるとはかぎらないが、ハリウッドでもっとも将来を嘱望された一人であったし、順調に成長しているものと思っていた。
再起不能というほどの事故でもないので、また、スクリーンで活躍する日が来るかもしれないが、彼の場合、イメージダウンは避けられないだろう。
熱烈なファンの中には、飲酒運転にショックを受け、マリファナ所持に狼狽し、さらに、18歳になること自体が許せないという人さえいるかもしれない。
ジェームス・ディーン という俳優の人気が、死後、数十年を経ても衰えない理由は、わずか3本の主演作品を遺し、若くして急逝したからでもある。
ブルース・リー も、日本で 『 燃えよドラゴン ( 1973米 ) 』 が大ブレイクした頃には、既に故人となっていた。
子供や、若い頃に得た人気と、当時の面影を残しつつ、長年に亘り活躍を続けることは、努力と忍耐の要る作業なのだろう。
オスメント と同じく 『 ホームアローン ( 1990 米 ) 』 で大活躍した名子役の マコーレー・カルキン も、規制薬物、マリファナの所持で逮捕されている。
子供らしさを失うのはやむを得ないことだとしても、「 自分らしさ 」 や、往時の輝きまでもを失うのは、応援したファンとしても寂しいかぎりである。
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