| 2006年05月22日(月) |
お粗末な日本のマスメディア |
「 自分自身の息子を知っているのは、賢い父親である 」
ウイリアム・シェークスピア ( イギリスの劇作家、詩人 )
It is a wise father that knows his own child.
WILLIAM SHAKESPEARE
自分の息子が非行に走らぬよう、正しく導くのは親の責任である。
もし、悪事に手を染めたなら、他所の子と同じように裁くのも親の努めだ。
企業の従業員が不正や犯罪に手を染めた場合も、それは同じである。
人それぞれなのだから、企業は関係ないでは済まされない。
たしかに企業の使命は、従業員を監視することや、法律を遵守させることが一番ではないかもしれないが、まるで無縁ともいえない。
事実、従業員の不祥事は企業イメージを著しく低下させるし、それにより、社員教育や、社内の倫理観を問われるのは当然のことだ。
社会人である以上、自分自身の行動に責任を持つべきではあるが、親が子供に行う 「 躾 ( しつけ ) 」 と同様の指導を、企業も果たす責任がある。
そして、それでも社内から犯罪者を出してしまった場合は、事実関係を潔く認め、適切に処分し、信用の回復に努めなければならない。
社外の犯罪者には厳しく、身内の犯罪者に甘いなどということは、断じて、あってはならないことである。
また、同じ会社でなくとも、同じ業界がこぞって 「 同業者をかばう 」 愚行に走るのも、業界全体のモラルを問われる忌々しき問題だ。
たとえば、マスコミの場合、犯罪者の 「 実名報道 」 について、個人情報、プライバシーの問題があっても、彼らはその必要性を声高に訴えてきた。
常日頃から熱心に、国民の 「 知る権利 」、報道機関の 「 伝える権利 」 を主張してきたのだから、身内の不祥事も同様に扱うべきだろう。
日本テレビのアナウンサーが、盗撮事件を犯し、警察に逮捕された。
不起訴処分にはなったが、本人が罪を認めたので、事実であることは間違いなく、おそらく懲戒免職などの社内的処分が課せられている。
このアナウンサーの実名については、日本テレビのみならず、他の放送局も軒並み 「 匿名報道 」 で統一されており、氏名が公開されない。
一部のジャーナリストやネットにより氏名は明らかにされているが、本来なら、実名報道にこだわるマスメディア自身の手で、公開されるべきだろう。
こういう 「 他人に厳しく、自分に甘い 」 姿勢は、日本のメディア業界の程度が低いことを裏付けており、憤りを感じさせるものだ。
少し前には、大手新聞社の社長の息子が、大麻を所持していて逮捕された事件もあったが、公表は 「 潔い 」 といえるものではなかった。
あの犯人もマスコミ業界で働く人間だったが、事実の公表を遅らせようとしたり、隠蔽しようとした動きがあり、多くの国民の不信感を招いた。
愛国心の欠片も感じさせない 「 問題の多い新聞社 」 で、日頃は自政府のアラ探しを、正義の代弁者のように論じているが、その実態はどうか。
本来、身内の不祥事についても、追求の手を緩めないことが肝要だろう。
まぁ、「 息子が犯罪者 」 なのと、「 親父が売国奴 」 なのと、どっちがいいかは疑問で、同じ立場なら悩んでしまうところではあるが。
とにかく、日本のマスメディアの 「 質 」 は、呆れるほど低い。
その一因は 「 談合体質 」 にあり、たとえば、新聞の休刊日が大手各社で揃って同じというのも、先進諸国では考えられない怠惰ぶりである。
こんな連中に、「 ペンは剣よりも強し 」 なんて言われても、その矛先は連中の好き勝手に選択されるのだから、まったく信頼などできない。
報道や言論の自由というものは、その権力を手にした者が、自由に振りかざせるものではなく、公正に、隔てなく用いてこそ、真価が発揮される。
安価で手に入る 「 娯楽的情報源 」 として、新聞を購読してはいるが、ここには正義も、道徳も、公正さも存在しないことを、改めて再認識させられる。
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