| 2006年05月12日(金) |
石井選手の2000本安打 |
「 年をとって負けると、あいつはもうダメだと言われる。
若くて負ければ、青二才と言われる。
だから負けるな 」
テリー・ブレナン ( ノートルダム大学のフットボールコーチ )
If you're old and you lose, they say you're outmoded. If you're young and you lose, they say you're green. So don't lose.
TERRY BRENNAN
横浜ベイスターズの石井選手が、2000本安打を達成した。
長年に亘る研鑚と努力の成果を称え、心より拍手を贈りたい。
プロ野球の歴史の中で、2000本安打を記録したのは34人目だが、石井選手と、かつて巨人にいた川上哲治氏しか達成していない記録がある。
それは、「 2000本安打 + 1勝 」 という記録だ。
つまり、川上氏と石井選手は、野手としてヒットを放っただけではなく、投手として1勝 ( 川上氏は11勝 ) を挙げている。
投手として入団して、途中で野手に転向する選手は珍しくないが、その後、2000本もヒットを打ったというのは稀有な存在といえよう。
石井選手の場合、最初の3年間は投手として出場していたので、野手としての実働期間は、在籍年数よりも短いのである。
入団1年目に1勝を挙げたが、2年目、3年目は勝ち星に恵まれなかった。
そこで諦めず、打撃に活路を求めて精進したところが彼の偉大さで、私の好きな野球選手の一人であり、今回の偉業達成は大いに喜ばしい。
若い頃に挫折を味わっているせいか、インタビューでの受け答えも謙虚で、余計なことは考えず、野球一筋に励んできた人柄がしのばれる。
プロスポーツはエンターティメント的な要素が強いので、新庄選手のような華やかさも否定しないが、寡黙な職人気質にも惹かれるものがある。
彼らの活躍と、ひたむきさが、日本のプロ野球を支えてきたのだ。
オリンピックでは 「 参加することに意義がある 」 と謳われているが、これはけして 「 勝ち負けが問題ではない 」 という意味ではないように思う。
あくまでも、「 勝利を目指して参加をする 」 ことに意義があるのであって、最初から勝つ気も無く、物見遊山で加わることを奨励するものではない。
勝つために闘い、勝てなければ石井選手のように、別の舞台に活路を切り拓く執念が、スポーツの世界で頂点を目指す者には求められる。
そこには、ファンの期待や、ライバルとの競争、自分自身との闘いなど、様々な困難やプレッシャーを克服していく試練が待ち構える。
スポーツ選手の活躍が、我々に勇気を与えてくれるのは、きっと、そんなところにあるのだろうと思う。
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