「 晩年に感じる幸せは、人生のすべての時期に感じる幸せと同じく
選択の問題です。
つまり、自分で選ぶことです 」
ハロルド・アジン ( 作家 )
Happiness in the older years of life, like happiness in every years of life, is a matter of choice - your choice for yourself.
HAROLD AZINE
たしかにその通りだが、「 正しい選択 」 を続けられるとはかぎらない。
特に高齢者の場合は、判断能力が鈍くなることも多い。
最近、全国で 「 認知症被害 」 というものが急増している。
認知症というのは、単なる物忘れといった自然な老化現象ではなく、明らかに病気と認定される 「 痴呆症 」 のことである。
そのような判断能力が不十分な老人を相手に、高額商品を売りつけたり、住宅リフォームなどの契約を結ぶ悪質な業者が後を絶たない。
なかには、一人の消費者に次から次へと複数契約をさせる 「 次々販売 」 と呼ばれる詐欺まがいな手口も多く、被害は深刻化している。
もちろん騙す側が悪いのだけれど、身を守る術は心得ていたほうがよい。
悪質業者ばかりでなく、大阪の大手百貨店でも 「 高級着物など計約640万円相当を売りつけられた 」 とし、認知症の女性から訴訟が起きている。
訴状によると、この女性 ( 80歳 ) は1986年から同百貨店外商部の顧客で、2001年までは年間20万円程度の取引を続けていた。
しかし2003年、女性が 「 中度の認知症 」 と診断された前後から高額の買い物が多くなり、気づいた親族の調査から事実が判明した。
女性側は、「 外商部員は認知症の症状に気づいていながら、必要のない高額な買い物をさせていた 」 とし、契約の無効を訴え、返金を求めている。
百貨店側は、「 契約当時、女性の判断能力は正常で、女性が好みの商品を選んで買っただけの単純な売買取引 」 だとして反論している。
どちらの言い分が正しいのかはともかく、このような報道に接するたびに、「 年はとりたくない 」 ものだと思う。
長生きはよいことだが、それはあくまでも 「 健康的で 」、「 楽しく 」 といった付帯条件が揃っての話ではないだろうか。
充実した人生の終盤で、惨めな思いをしたり、犯罪の被害に遭うなどという憂き目にあうようでは、あまりにも悲しすぎる。
そのような状況に陥らないためにも、ボケないための努力と、いざというときに自分を支えてくれる人物の確保が望ましい。
ずっと一人でいようと思っていたが、そんなことも考え始めている。
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