「 レコードとは、ホールのないコンサートです。
レコードとは、持ち主が館長を務める博物館です 」
グレン・グールド ( ピアニスト )
A record is a concert without halls and a museum whose curator is the owner.
GLENN GOULD
好きな音楽に囲まれて暮らすのは、一種の快楽であろう。
その起源がいつなのか知らないが、多くの人にとって音楽は不可欠だ。
他の芸術もそうだが、音楽には 「 聴く 」 以外に 「 収集する 」 という楽しみ方があり、そちらに重きを置いている好事家も多い。
他の芸術作品、たとえば絵画だとか、彫刻とか、建築といったものに比べると、レコードやCDのおかげで、個人が音楽作品を収集することは容易い。
それでも、膨大な全てのの音楽ジャンルに亘って収集することは不可能に近いので、大抵の人は特定の分野にかぎった収集活動をしている。
ハードロックに特化する人もいれば、ジャズしか聴かないという人もいるし、浜崎あゆみが好きな人、クラシックにしか興味のない人もいる。
何が好きかは人それぞれだし、各々に聴衆を惹きつける魅力があるので、クラシックが高尚だとか、ジャズが粋だとか言うのは単なる思い込みだ。
また、効果音やBGMとして利用するために、CDを買う場合もある。
私の車には 「 12連奏CDチェンジャー 」 という装置がトランクに装備されており、予め準備した12枚のCDを連続して聴くことができる。
ここに、ジャズでもクラシックでもロックでも入れておけば、同乗者の好みや、その場の雰囲気に合わせて、相応しい音楽が聴けるので便利だ。
最近では、カウンセリングをするオフィスにも 「 ヒーリング系 」 の癒し感があるCDを準備しており、部屋の空気を和ませるのに役立てている。
以前に交際していたピアノの先生によるオリジナル演奏CDなども、ここで聴かせていただいているが、なかなか好評のようである。
私自身、音楽を聴くのは好きだが、特別に収集したいという意欲はない。
たぶん、一つのジャンルに固執せず、クラシックでもジャズでも、ロックでもポップスでも、気に入った作品は何でも認めるという気質のせいだろう。
このところは、J−POP にハマっており、オレンジレンジやら、ケツメイシやら、スキマスイッチやら、若いアーチストのCDをよく買っている。
車で何気なく聴いたり、カラオケの練習用に聴いたり、若い人との付き合いで話題に困らないように聴いたりしているうちに、好きになってきた。
そんな中で、いま、個人的に一番気に入っているのは、「 コブクロ 」 というアーチストで、最新曲の 『 ここにしか咲かない花 』 のCDも購入した。
彼らは、「 小渕 ( コブチ ) さん 」 と 「 黒田 ( クロダ ) さん 」 の二人組で、二人の名前を重ねて 「 コブクロ 」 と命名したらしい。
最初に名前を聞いたときは、「 焼肉みたいだなぁ ( 焼肉屋さんのメニューでコブクロとは、牛の子宮のこと ) 」 と思ったが、なかなか良い曲が多い。
以前から、『 轍 ( わだち ) 』 とか、『 blue blue 』 なんかはカラオケでよく歌っていたのだが、今回の新曲はさらに詩と曲が良い感じだ。
大阪の出身らしく、堺や難波や天王寺で、路上ライブをやっていたそうで、友達の一人がその当時から知っていて、彼に薦められて聴き始めた。
清涼感のある歌声、情緒的な詩を落ち着いたメロディに乗せたハーモニーは、年配の人にも受け入れられやすく、幅広いファン層を獲得できている。
いろんな音楽を手軽に楽しめる手段として、CDの役割は大きい。
ただ、映画の入場料金もそうだが、諸物価の変動に比べると、現在のCDの価格というのは少し 「 高い 」 ように思う。
特に、シングルの ¥1,200− などというのはアルバムに比べても法外に高く、せめて ¥800− ぐらいまでに抑えられないものだろうか。
購入者が少ないから値段を上げる → ますます買わなくなる → 業界全体が不振になる といった悪循環で、海賊版やコピーにシェアを奪われていく。
いまや、「 CDなど買わずにダウンロードする時代 」 なのかもしれないが、収集家の存在もあることだし、もう少し価格は検討の余地があるだろう。
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