| 2005年05月12日(木) |
孤独 (? ) に悩む管理職の方々 |
「 世の中で最も強い人間は、ほとんどいつも孤独でいられる人である 」
ヘンリク・イプセン ( ノルウェーの劇作家 )
The strongest man on the earth is the one who stands most alone.
HENRIK IBSEN
この名言には、少し 「 異論 」 を唱えたい。
孤独に耐えれる人間など、さほど珍しいことではない。
一部の小心者を除いて、「 孤独 」 に耐えることは難しいことでもない。
現実に、昨今の若者の多くは部屋で 「 引きこもり 」 を続けているが、彼らにとっては、それが楽だから、そうしているのである。
実は、大抵の人間にとって辛く感じるのは、独りぼっちで過ごす 「 孤独 」 ではなく、群集の中における 「 孤立 」 のほうである。
自分が劣っているとか、不幸だとか、他人から嫌われているだとか、敗北感、焦燥感を感じたりするのは、比較する 「 他人 」 の存在があるからだ。
本当は 「 引きこもり 」 などせずに、外へ出て様々な人と接触し、客観的に自分を眺めたほうがよいのだが、それを避ける人も多いのである。
うつ病患者、自律神経失調症患者の大半も、「 孤独 」 には耐えられる性質を持っているのだが、「 孤立 」 には弱い兆候がある。
だから、彼らを元気づけようと思って、お祭りやイベントなど、人込みに連れ出したりするのは逆効果であり、避けたほうが望ましい。
たまに、「 中間管理職は “ 孤独 ” なものである 」 などと嘆いておられる方もいるが、その表現は間違っている。
孤独が悩みだというのは、たとえば、「 終戦を知らずにジャングルで立てこもっていた横井さん、小野田さん 」 みたいな人たちのことを指すのである。
上司から報告を求められ、部下からやいのやいの言われる 「 にぎやか 」 な立場にいる中間管理職が、孤独であるはずがない。
孤独がつらいと嘆く中間管理職の悩みは、実際には 「 孤立 」 である。
上からも下からも疎んじられ、嫌われているから人望がないのだ。
それでも、せめて仕事さえ人並みに出来たなら、立場も維持できるのだが、ミスが多かったり、業績が伸びなかったりする場合は、そうもいかない。
そういう御仁が、私のところへよく相談に来る。
私から 「 “ 孤独 ” と “ 孤立 ” の違い 」 を説明すると、一応は理解をするのだが、「 では、人に嫌われない方法を教えて下さい 」 と彼らは言う。
その場面で、「 では、仕事の業績を挙げる方法を教えてください 」 と言われるほうが、その人には 「 見所 」 がある。
実際には、そんな人は殆どいない。
周りから浮いてしまっているので 「 嫌われない方法を教えて 」 なんて事を言っている時点で、「 あぁ、この人は嫌われるだろうなぁ 」 と想像がつく。
その問題を解決するためには、「 人並みに仕事ができるようになる 」 ことが不可欠であり、そこを避けて通るわけにはいかない。
仕事ができなくても 「 いい人なんだけどね 」 と慕われている人は、たしかに 「 嫌われ 」 てはいないが、仕事面で 「 馬鹿にされ 」 ているのである。
だから、孤立した管理職は、�� 仕事が出来るようになる �� 馬鹿にされてもいいから嫌われないようにする �� 辞める �� 耐える という選択肢がある。
私は �� ないしは �� の選択肢が正しいと思うし、相談者のスキルや、性格などのプロフィール、労働環境、経済性などを鑑みて、どちらかを勧める。
誰にも相談せず、�� や �� の道を選んだ人、あるいは 「 �� を目指したつもりだが、実際には出来なかった人 」 の多くが、さらに孤立感を深める。
周囲から馬鹿にされるのは 「 耐えられない性格 」 なのに �� や �� を選んだ人の場合は特に不幸で、心の病に陥ることが多い。
厳しいと思われるかもしれないが、「 仕事も出来ないのに、自分のプライドを満足させつつ、地位に居座りたい 」 と望むのは、まぁ無理な話である。
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